110万超の贈与を受けた人、不動産を売った人は申告必要
(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。
もくじ
2月17日より確定申告の受付スタート
以前、『還付申告はすでにスタート!』でもお伝えしましたが、いよいよ本日から本格的な確定申告の受付がスタートします。
還付申告と確定申告については、次のように区分されています。
- ・確定申告義務はありませんが、確定申告することによって還付を受けられる人が行う「還付申告」
- ・確定申告が必要な人が行う「確定申告」
また、受付期間が異なり、還付申告が1月6日からで、今年の確定申告は2月17日から3月16日(消費税は3月31日)までとなっています。
さらに確定申告と聞くと、皆さんは「所得税の確定申告」だけをイメージされるかもしれせんが、個人事業者の「消費税の確定申告」と「贈与税の確定申告」があります。
主となる「所得税の確定申告」の種類には、配当所得、事業所得、不動産所得、給与所得、退職所得、譲渡所得、雑所得、一時所得、利子所得、山林所得があります。事業所得や不動産所得がある人は、毎年確定申告をされているでしょうから、申告忘れはないかと思います(消費税の申告も忘れないでください)。
ただし、次に該当する人は比較的申告が必要なことに気づいておられないことが多いようです。
- 1.110万円超の贈与を受けた人
- 2.不動産を譲渡して利益が出た人
- 3.保険の満期があった人(おおまかに満期保険金で90万円超の利益がある人)
1と2について詳しくみていきましょう。
110万円超の贈与を受けた人
平成31年1月1日から令和元年12月31までの1年間に財産の贈与(法人からの贈与を除く)を受けた個人は、次のケースに応じて贈与税の申告をしなければなりません。
- 1.「暦年課税」を適用する場合は、その財産の価額の合計額が基礎控除額(110万円)を超えるとき
- 2.「相続時精算課税」を適用する場合は、すべての贈与
今回は「暦年課税」を適用するケースのみ説明しますので、ご了承願います。
(「相続時精算課税」についてご相談されたい方は直接ご連絡願います。)
暦年課税における注意点は、2つあります。
- ・受贈者にとって基礎控除額は110万円となっていますので、例えば祖父母からそれぞれ110万円の現金贈与を受けた場合は合計220万円となり申告必要
- ・現金以外の場合は贈与時の時価で計算しますので、例えば不動産の一部の贈与を受けた場合、税務署が定めている評価方法にて評価した贈与額での申告必要
なお、贈与税の申告書の提出期限及び納付期限も3月16日となっています。
不動産を譲渡して利益が出た人
不動産を去年1年間に売却し、利益が出た人は確定申告が必要です。
例えば、土地建物を同時に売却した場合で取得原価と同額で売却したから利益は出ていないと思っておられる人が多いのですが、これは間違いかもしれません!
というのは、建物は年月の経過とともに劣化しますので、減価償却資産です。そのため、取得価額から(取得日から売却日までの減価償却費)を控除した残額が建物の取得費となります。
課税譲渡所得金額は「譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額」より計算しますので、建物の取得費が想定外に低く税金が出ることがあります。
特に相続や贈与により取得した土地や建物を売却した場合には、被相続人や贈与者の購入年月日と購入価額が、この土地や建物の購入年月日と購入価額となりますので、ご注意ください。
税務ニュース№679
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