年末の投資(取引)は止める

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。


年末までにすっきりしましょう

あっという間の平成22年(2010年)も、いよいよ残すところあとわずかとなってきました。

何となく慌しい(ような気もする?)日々を過ごされているのでは、ないでしょうか。

この慌しく、何となく落ち着きが無くなってしまうこの時期に、一見すると甘い匂いのするような「多額の投資」や「高額な不動産や株式の購入」、「M&A」などの案件が、経営者の目の前に現れることがあります。

その時の合言葉は、「年末までにはすっきりしましょうね」です。

当然ですが、年末を区切りにする理由は通常全くありませんので、論理性の欠けた根拠無き言葉です。

通常月であれば・・・

経営者は、通常月であれば、このような大型案件については、まず「疑ってかかり」、更には「綿密な調査を実施して」、もちろん「ブレーン等何人もの人に意見を聞き」、当然のことながら「慌てることなく」、「慎重の上に慎重に」意思決定されることが多いです。

しかし、これがなぜか年末になると、その意思決定プロセスが大きく歪んでしまうケースが多々あります。

私が携わった不動産の購入、株の売却、M&A(株の購入)案件のいずれにおいても、結果としては「取引を止めるべき」ものでした。

飛び込みの仕事や急に発注量が増加した時

以前のコラムで、不況期に流行るものとして、「宗教」と「詐欺」及び「儲けられなくて当然という間違った意識」をお伝えしました。

そこで詐欺について色々と書きましたが、年末に突然かかってくる電話や訪問にはご注意下さい。
ときに、中学時代の友人などに姿を変えて擦り寄ってくる人たちもいます。

また、投資詐欺のようなものは最初から胡散臭くてわかりやすいのですが、よくあるのは、本人もだますつもりはそれほどないのですが、夢が大きくて、又は資金繰りに窮して、結果的に「詐欺と同じ状況」になってしまうというパターンです。

これは、「貸倒詐欺(勝手に命名しました)」です。
最初から支払う余力がないのに仕事を頼んできて、結果的にその債権が回収できず貸倒となってしまうのが、「貸倒詐欺」です。

年末の飛び込みの仕事や、急に発注量が増加した時などは要注意です。

年末の投資(取引)は止める

中小企業は大企業と違い、リスク許容量が小さいです。

そのことを考慮すると、私は結論として中小企業においては、「年末の投資(取引)はそもそもしない」というのが良いと思います。

それで逃げていくような案件であれば、そもそも縁が無かったと思って潔くあきらめましょう。

この話が経営者の皆様のお役に立つことができれば幸いです。

メール通信№212


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