国税庁怒り爆発、節税保険が販売停止に

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

戦々恐々の生命保険業界

2月14日付の日本経済新聞の朝刊に、こんな記事が掲載されました。

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日本生命のほか第一生命保険や明治安田生命保険、住友生命保険が解約時の返戻率が50%を超える法人向け保険の販売を14日から停止する。外資系のメットライフ生命保険なども販売を止める。国税庁が13日、同保険の課税方法を定めた通達を見直す考えを生保各社に伝えた。各社は見直し案が固まるまで販売を自粛する方向だ。
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課税見直しに向けての動きは、昨年から報じられていましたが、ここにきて、実際に国税庁が通達見直しに向けて動き出したようです。

発端は、全損処理ができる保険として販売されていた、いわゆる「傷害保障重点期間設定型長期定期保険」といわれるものです。商品設計に少し工夫(?)を凝らすことで、保険料の全損処理とパフォーマンスの良さを両立させることに成功し、一大市場に成長しました。

しかしそれは、国税庁にとっては、目に余る行為と映ったようです。背景には、金融庁が認可した保険商品で、税収が減っているという国税庁の苦々しさもあるのかもしれません。いずれにしても、今回ばかりは、どうやら国税庁を本気で怒らせてしまったようです。

改正対象は、全ての定期保険か?

そして、驚いたのは、どうも改正対象は、上記の全損保険だけではないということです。改正の方向性ははっきりとわかりませんが、一部報道によると、国税庁が示したポイントは以下の3つのようです。

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1.長期平準定期や逓増定期をはじめ、これまで商品個別に決めていた損金算入割合の通達を廃止する。

2.新たな算入ルールについては、解約返戻金の返戻率が50%を超える商品を対象とする。

3.解約返戻金のピーク時の返戻率に応じて、損金算入の割合を区分する。
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その証拠に、実際、生命保険会社は2月中で、大半の定期保険を販売停止にしています。その中には、全損保険だけではなく、1/2損金の長期平準定期保険や逓増定期険なども含まれています。

3月決算法人の決算対策などにも、大きな影響があるものと思われます。

過去契約にまで全て遡られるのか?

生命保険の通達改正については、大きく2つの方法があります。

1つは、指定日以降の契約について、改正内容を適用する方法、もう1つは、契約日に関係なく全ての契約について適用する方法です。

一般的には、過去の契約には遡及しない前者の方法が取られることが多いです。
そのため、それを逆算した生命保険会社から駆け込み販売の営業が行われることもしばしばです。
ただし、今回、生命保険会社は駆け込み販売はおろか、国税庁の通知翌日から、一斉に販売停止に追い込まれており、相当の圧力(?)があったことが窺えます。

現時点では、上記の遡及の有無も含め、何もはっきりしたことはわかりませんが、これまでとは違い、どうやら大幅なリニューアルが予定されていることは確かなようです。とはいえ、新規契約もほぼできず、改正の内容もはっきりとわからない現状では、できることは何もありませんので、とにかく当面は、改正の行方を見守るしかなさそうです。

また、最新情報が入ったら、このメール通信でもお伝えしたいと思います。

この話が経営者・資産家の皆様のお役に立つことができれば幸いです。

メール通信№631

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