菅官房長官「タワマン課税」に言及、平成29年度改正で見直しか?

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

相続・贈与

2016.11.14


官房長官が記者会見で「タワマン課税」に言及

菅義偉官房長官は、平成28年10月24日の記者会見において、富裕層の間で話題となっているタワーマンションを使った相続税対策、いわゆる“タワマン節税”に関して、次のように発言している。

「高層階、中層階、低層階と販売価格が大きく異なる高層マンションについては不公平という指摘がかねてよりある。課税の適正化の観点から実際の取引価格を踏まえた固定資産税の按分方法を検討している。」とし、現在改正を検討していることに言及した。

一部報道等によると、平成29年度税制改正に盛り込むべく、検討が進められているようだ。

第一弾は、固定資産税のみの見直し?

報道によると、現在、検討されている見直し案は、おおまかには以下のような内容とされている。

【対象】
おおむね20階建以上の建物(既に建築された建物は対象外)

【改正内容】
・マンション全体(1棟)の固定資産税評価額は変わらない。
・各戸の固定資産税評価額も変わらない。
・各戸の固定資産税を計算する際に、マンション全体の固定資産税を単純に専有面積で按分するのではなく、高層階の税金がより高くなるよう(低層階は負担が軽くなるよう)に按分計算する。

この内容であれば、固定資産税は階層に応じた課税となるが、固定資産税評価額は変わらないため、“タワマン節税”の規制にはならない。

建物の相続税評価額は、「固定資産税評価額×1.0倍」とされており、固定資産税評価額が変わらなければ、相続税にも影響はない。“タワマン節税”対策としては、今後も引き続き、改正が検討されるものと思われる。

これ以上の詳細は現時点で確認のしようがないが、菅官房長官が公式の場で言及された以上、実際に見直しに向けた検討は進んでおり、それは平成29年度税制改正大綱を意識しての動きであろう。

影響のある方々は、今後の動向を十分注視して頂きたい。

この話が経営者・資産家の皆様のお役に立つことができれば幸いです。

相続贈与コラム№22


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