後継者の金銭感覚を狂わせない、自社株納税対策

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。


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中小企業の株式には担税力がない

現金1億円を相続して相続税を2,000万円払ってくださいといわれたら、払いたくないかもしれませんが払うことは現実的に可能です。

1億円の評価となる土地があって同様に相続税を2,000万円払ってくださいといわれたら、時間と費用はかかりますが、売却できれば相続税を払えます。
ケースによっては物納も可能かもしれません。

では、中小企業における未上場の自社株を後継者が相続して同様に相続税を2,000万円払ってくださいといわれたら・・・、
通常そのままでは現実的に払うことができません。

会社に現預金があれば会社に買い取ってもらうという方法もありますが、上場株のように市場性は皆無ですので、それ以外で他に売却できる可能性はほぼありません。
また、経営権を考えれば後継者が自社株を手放すことは不可能というケースも多いでしょう。

一方、納税猶予という新税制(平成27年以後に改正されますがここでは改正前を想定しています)もあるにはありますが、物納と同様あまり現実的ではありません。

つまり、中小企業の未上場株式については相続税を払えるだけの担税力が実質的にはないといえます。

暦年贈与は有効な手段

そのため、現経営者が元気な内から、中小企業の自社株に対する相続税納税対策が必要となります。

そこでオーソドックスながら有効な手段が、年間110万円の基礎控除がある暦年贈与の活用です。
暦年贈与とは、一人の人が1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の合計額から基礎控除額の110万円を差し引いた残りの額に対して贈与税がかかるというものです。
従って、1年間にもらった財産の合計額が110万円以下なら贈与税はかかりませんし、申告も不要となります。

また、もらった財産の合計額は贈与を受けた人ごとに計算しますので、複数の方から同じ年の間に贈与を受けた場合には、贈与を受けたすべての財産を合計して贈与税を計算します。
この場合、基礎控除は110万円で固定ですのでお間違いのないようにして下さい。

基礎控除の範囲内であれば申告も納税も必要ないのですが、被相続人の財産が多額の場合や高齢の場合等では、110万円に縛られているとなかなか効果的な税対策とならないことが想定されます。

この場合に暦年贈与する金額の決め方ですが、「贈与税+(贈与実行後の)相続税予想額≦(贈与実行前の)相続税予想額」が1つの目安になります。

また、「500万円の贈与であると贈与税の実効税率は約10%」、「900万円で約20%」ですので、この数値も覚えておくといいでしょう。

後継者の金銭感覚を狂わせない自社株納税対策

とはいえ、毎年それなりの金銭を後継者などに贈与するとなると、贈与する親側としては、受贈者において金銭感覚が麻痺しないかと心配になることがあります。
金銭贈与をした翌年に子供の車が新しくなっていたなどとなると、贈与した親側では何とも複雑な気分になるかもしれません。

そこで、「暦年金銭贈与+生命保険契約」とすれば、後継者の金銭感覚を狂わせない自社株納税対策となります。
具体的には、贈与を受けた金銭を原資に、「契約者・受取人=後継者、被保険者=現経営者」という保険に加入するのです。

贈与を受けたお金がすぐさま保険料として保険会社に払い込まれるわけですから、子供の手元にはお金が残りません。

これであると、たとえそれなりの金銭の贈与を毎年受けても、後継者である子供の金銭感覚が麻痺することはないでしょう。
そしていざ現経営者が亡くなった時には、後継者に生命保険金が支給され、子供の一時所得となり、自社株を中心とした相続税納税対策資金として活用できます。

この話が経営者・資産家の皆様のお役に立つことができれば幸いです。

メール通信№335


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