決算準備3ケ条

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

スムーズな決算に重要な連携とコミュニケーション

パソコンの普及、会計ソフトや販売管理ソフトなどの安価で手軽なパッケージソフトの広がりなどによって、大幅に決算の事務作業が省力化できるようになりました。

また、遠隔地に支店があるなどの場合でも、拠点間のネットワーク化などによって、従来では考えられないぐらい決算にかかる手間と労力は大きく削減されました。

しかし、一方、他部署との連携ミスやコミュニケーション不足、取引先の協力が得られないことなどが、依然として決算業務のネック、トラブルの元となっています。

日頃、経理部や管理部というのは自部署内での仕事が多いかもしれませんが、決算業務(特に事前準備)を円滑・スピーディー・正確に行おうとすると、他部署や取引先の協力は必要不可欠です。

例えば、棚卸の金額を把握しているのは通常生産部や仕入部、売掛債権の回収状況などを正確に把握しているのは営業部などになります。

決算時にこれらの部署と円滑に連携でき、適時コミュニケーションがとれるように、日頃より意識しておくことはとても大切です。

特に、他部署とのコミュニケーケーション不足は、思わぬ決算修正の原因になってしまうケースもあります。

ときには、決算後に新しい事実が発覚して、修正申告にともなう延滞税などの追加税額の支払いといった事態に陥ることもあります。

決算業務(特に事前準備)は、経理部・管理部だけで行うのではなくて、会社全体で行うということを忘れないで下さい。

全般的な留意事項を確認しよう

決算の事前業務における全般的な留意事項を以下に、まとめてみました。

(決算の事前業務を円滑に行うための3ケ条)
第1条 なるべく早く依頼すべし
第2条 期限厳守を徹底すべし
第3条 コミュニケーションを密にとるべし

決算における事前業務を円滑に行うためには、まず経理部や管理部がなるべく早く決算業務に着手して、結果関係各部署などに「なるべく早く依頼すべし」です。

先ほどみたように、決算業務というのは、経理部や管理部だけで完結するものではありません。

在庫の正確な把握には生産部や仕入部などの協力が必要ですし、立替経費の精算を急いでもらうためには社長などの役員の協力も必要です。

また、売掛債権を正確に把握するためには、社外である取引先にも協力してもらわなければなりません。

これらを円滑に行うためには、まず何より決算業務のリーダーである経理部や管理部が、なる早で決算の事前業務に着手して、できるだけ早く各部署や取引先などにお願いすることです。

よくあるのが、日々の忙しさにかまけて、決算間際になって各部署などに決算のお願いに行くパターンです。

これでは、協力してあげようと考えていた各部署の人たちも、いかんともしがたいことになりかねません。

また、間違いが起こりやすい原因にもなります。

決算事前業務においては、なるべく早く関係各部署などに依頼することを忘れないで下さい。

期限厳守の徹底と密なコミュニケーション

決算事前業務において次に大事なのが、「期限厳守を徹底すべし」です。

経理部や管理部は、様々な部署に決算時における正確な残高などの情報を教えてくださいとお願いすることになりますが、得てして他の部署などでは決算関係の仕事というのは後回しにしがちです。

こちら側としては、決算協力依頼文書にも書いたし、毎年のことなのだから、大丈夫だろうと甘い考えをしていると、決算時にあわてることになります。

必要であれば催促の電話やFAXを適宜入れるなどして、決算業務のリーダーとして、期限厳守が徹底されるようにあの手この手を尽くすべきです。

また、何よりの期限厳守対策は、経理部や管理部自身が日頃より期限を守る行動を実践することです。

特に他部署から依頼される請求書発行などの仕事を、きちんと期限どおりに実行することによって、相手に恩を売っておくことも大切です。

最後に、決算事前業務において大事なことは、「コミュニケーションを密にとるべし」です。

先ほどの期限厳守対策でも、日頃コミュニケーションをとれている先であれば、電話一本で相手が即対応してくれることもあります。

また、単にFAXなどで「決算協力依頼文書」を送るだけでなく、それとともに今期の留意事項などの短い打ち合わせを開くことができれば、勘違いなどによるミスも減り、決算業務をより円滑に行うことができるでしょう。

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