これからの相続大増税時代を乗り切るカギは、「小規模宅地の評価減」

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

相続・贈与

2014.04.15

平成27年から減額面積が拡大

いよいよ来年、平成27年1月1日以後開始相続から、相続税の基礎控除引き下げが始まる。同時に、小規模宅地等の評価減については、以下の拡充が行われる。

(1)特定居住用宅地等に係る特例の適用対象面積を330㎡(現行240㎡)までの部分に拡充する。

(2)特例の対象として選択する宅地等の全てが特定事業用等宅地等及び特定居住用宅地等である場合には、それぞれの適用対象面積まで適用可能とする。

今後の相続においては、この小規模宅地等の評価減をいかにうまく活用するかがより重要となる。

特定居住用宅地等の要件

例えば、特定居住用宅地等に該当すれば、限度面積まで80%の評価減が受けられるが、特例の適用対象者の要件は下記の通りとなる(被相続人の居住の用に供されていた宅地等の場合)。

(1)被相続人の配偶者が取得
要件なし

(2)被相続人と同居していた親族が取得
相続開始の時から相続税の申告期限まで、引き続きその家屋に居住し、かつ、その宅地等を相続税の申告期限まで有している人

(3)被相続人と同居していない親族が取得
 ①及び②に該当する場合で、かつ、次の③から⑤までの要件を満たす人

 ①被相続人に配偶者がいないこと
 ②被相続人に相続開始の直前においてその被相続人の居住の用に供されていた家屋に居住していた親族で相続人(相続の放棄があった場合には、その放棄がなかったものとした場合の相続人)がいないこと
 ③相続開始前3年以内に日本国内にある自己又は自己の配偶者の所有する家屋(相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋を除く)に居住したことがないこと
 ④その宅地等を相続税の申告期限まで有していること
 ⑤相続開始の時に日本国内に住所を有していること、又は、日本国籍を有していること

対策は生前から、ただし近視眼的対策は禁物

被相続人の自宅について特定居住用宅地等の特例を適用するケースは多いと思われるが、例えば父は既に亡くなっており、母は1人暮らし、子供は全員持家に住んでいるなどの場合には、上記の要件を満たす相続人がおらず、そのままでは評価減の適用を受けることができない。このような場合には、下記のような対策を検討することとなる。

  1. (1)子供が母と同居する
  2. (2)子供が持家を売却する
  3. (3)子供の持家を賃貸し、自分は借家に住む
  4. (4)持家のない孫に自宅を遺贈する  など


ただし、税金だけを意識した相続対策は、一般的には失敗することが多い。上の例においても、特例適用対象者が自宅を相続した場合、残りの相続人に渡す財産がなく遺留分の問題が発生したり、均等に財産を分けられたとしても、上記特例適用者のみ相続税負担が少なくなり手取金額が平等にならないなど、実際は様々な問題が起こる可能性があるため実行に際しては税の専門家に相談することをお勧めする。

税務ニュース№368

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