介護をした長男の嫁が報われる!?7月から民法改正

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

相続・贈与

2019.06.17

7月から大きく変わる

民法には、人が死亡した場合に、その人(被相続人)の財産がどのように承継されるかなどに関する基本的なルールが定められており、この部分は「相続法」などと呼ばれています。

この相続法については、1980 年(昭和 55 年)に改正されて以来、大きな見直しがされてきませんでした。

一方、この間、我が国における平均寿命は延び、社会の高齢化が進展するなどの社会経済の変化が生じており、今回の改正では、このような変化に対応するために、相続法に関するルールが大きく見直されています。

具体的には、

(1)被相続人の死亡により残された配偶者の生活への配慮等の観点から、

・配偶者居住権の創設

・婚姻期間が 20 年以上の夫婦間における居住用不動産の贈与等に関する優遇措置

(2)遺言の利用を促進し、相続をめぐる紛争を防止する観点から、

・自筆証書遺言の方式緩和

・法務局における自筆証書遺言の保管制度の創設 (遺言書保管法)

(3)その他、
預貯金の払戻し制度の創設、遺留分制度の見直し、特別寄与制度の創設などの改正を行っています。

今回は、これらのうち7月から創設される「特別寄与制度の創設」について詳しく解説します。

現行制度

現行制度では、相続人以外の人は被相続人の介護に尽くしても、原則、相続財産を取得することができません。

例えば、同居している亡き長男(故人)の妻が、被相続人の介護をしていた場合。

被相続人が死亡した場合、相続人(長女・次男)は、被相続人の介護を全く行っていなかったとしても、相続財産を取得することができます。

一方で、亡き長男の妻は、どんなに被相続人の介護に尽くしても、相続人ではないため、被相続人の死亡に際し、相続財産の分配にあずかれません。

亡き長男の嫁は、やはり不満を抱きがちというのが現状です。

特別寄与制度の創設

そこで新たに、相続開始後、亡き長男の嫁は、相続人(長男・次男)に対して、金銭の要求をすることができるようになります。

遺産分割の手続きが過度に煩雑にならないように、遺産分割は現行法と同様、相続人(長女・次男)だけで行うこととしつつ、相続人に対する金銭(特別寄与料)請求を認めることとします。

これで介護等の貢献に報いることができ、実質的な公平が図られるというのが制度趣旨です。

特別寄与料とは、被相続人に対して無償で療養看護その他の労務の提供をしたことにより、被相続人の財産の維持又は増加に特別の寄与をした被相続人の親族(相続人等を除く)が相続人に対して請求できる一定の金銭をいいます。

特別寄与料は、各相続人が法定相続分又は指定相続分に応じて負担します。

特別寄与者(亡き長男の嫁)は、当事者間の協議が調わない場合等には相続の開始及び相続人を知った時から6か月を経過したとき又は相続開始の時から1年を経過したときのいずれか早い時までに、家庭裁判所に対して協議に代わる処分の請求をすることができます。

税金はどうなるの?

最後に、亡き長男の嫁に金銭を渡した場合の税金について解説します。

先程の嫁が要求した金銭(特別寄与料と言います)には当然税金がかかります。

所得税ではなく、遺贈とみなして相続税が課税されます。

子や配偶者以外ですので、孫と同じ相続税の2割加算の対象です。

一方で、特別寄与料を支払う相続人について、支払うべき特別寄与料の額を各相続人の課税価格から控除します。

この話が経営者・資産家の皆様のお役に立つことができれば幸いです。

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