2019年7月1日より順次施行!改正相続法
(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。
2018年7月に大きく改正された相続法が、2019年7月1日よりついに施行された。
相続法(民法の相続について規定した部分をいう。)は1980年の改正以降、大きな改正はない。約40年ぶりの大改正となる相続法のうち、主な改正項目をお伝えする。
もくじ
自筆証書遺言の方式緩和・保管制度の創設
自筆証書遺言は、添付する財産目録も含め、全文を自書して作成する必要があった。しかし、負担軽減を目的として添付する財産目録についてはパソコンによる作成や通帳のコピー等の添付が可能となった。パソコンで作成した場合については、財産目録の各頁に署名・押印が必要である。
また、せっかく遺言書を作成しても紛失や書き換えをされる恐れがある。そうした問題による相続の争いを防止すべく法務局で自筆証書による遺言書を保管する制度が創設される。相続人等については、遺言人の死後、全国の遺言保管所で遺言書が保管されているかどうかを調べることができるだけでなく、遺言保管所において遺言書を閲覧することもできる。
特別の寄与の制度の創設
相続人以外の被相続人の親族が無償で被相続人の療養看護等を行った場合には、相続人に対し、金銭の請求をすることができることとなった。改正前では、相続人以外の被相続人の親族が被相続人の介護等に尽くしても、遺産の分配にあずかることはできず、不公平であるとの指摘がされていた。この制度の創設により、介護等の貢献に報いることができ,実質的公平が図られる。
配偶者居住権の創設
配偶者居住権は、配偶者が相続開始時に被相続人が所有する建物に住んでいた場合に、終身または一定期間、その建物を無償で使用することができる権利をいう。
改正後の制度では、配偶者居住権は評価額を低く抑えることができるため配偶者は自宅での居住を継続しながらその他の財産も取得できるようになる。一方で、配偶者居住権は完全な所有権と異なり自由に売買や貸付などができないことに注意が必要だ。
主な改正項目を3つ挙げたが、それぞれの施行日は以下の通りである。

相続コラム№36
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