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最新税務ニュース22 2007.4.18
解禁、三角合併の税務上の取り扱い

●5月より「合併等対価の柔軟化」開始

 昨年5月の会社法の施行より1年が経過し、この平成19年5月から最後の会社法改正項目である、「合併等対価の柔軟化」いわゆる“三角合併”や“キャッシュ・アウト・マージャー”が解禁される。

企業や市場に対する影響の大きさから、会社法に盛り込まれたものの、その実施は1年先送りとされていた。この5月からは合併の対価として、現金や外国親会社株式等が認められており、国内外を含めたM&Aの活発化が予想される。

●“三角合併”と“キャッシュ・アウト・マージャー”

ここで、今回の改正の仕組みについて合併を例に取り、改めて確認しておこう。

通常の合併の場合には、合併法人(合併する側の法人)が被合併法人(合併される側の法人)の資産、負債を全て承継し、その対価として合併法人の株式を交付する。被合併法人は合併後消滅してしまうため、その合併法人株式は、被合併法人株式と引き換えに、被合併法人の株主に交付されることになる。これが今まで商法上で認められてきた合併(吸収合併)である。従来は合併の対価として、原則的には合併法人の株式しか認められていなかった。
 
それがこの5月からは、この上記の合併手続の中で交付される合併法人株式を、現金や合併法人の親会社株式等とすることが認められる。この中で、被合併法人の株主に現金のみを交付する合併を“キャッシュ・アウト・マージャー”と呼び、合併法人の親会社株式を対価とする合併を“三角合併”と呼んでいる。

“キャッシュ・アウト・マージャー”は、主に少数株主を排除する際などに利用される方法である。三角合併では、外国親会社株式を対価とすることも認められるため、外資による日本企業買収が増えるのでは、と懸念されている。

●税務上はどうなるか

 では、これらの三角合併とキャッシュ・アウト・マージャーに対する税務上の取扱いはどうなるのだろうか。

 現在、法人税法では組織再編税制というものがある。これは、企業における組織再編を促進させるため、平成13年度税制改正により導入された制度である。合併の場合、合併対価として合併法人株式のみが交付されること、その他一定の要件を満たした場合には、合併における資産の移転を簿価で行ったものとみなし、その譲渡損益に対する課税は繰り延べられる。

 しかしこの現行制度のままでは、合併法人株式以外の資産が交付された場合には、譲渡損益に対する課税が発生してしまう。そこでこの平成19年度税制改正において、100%親会社株式が交付される三角合併については、現行組織再編税制のその他の一定要件を満たしていれば、譲渡損益に対する課税を繰り延べることとされた。

 しかし、“キャッシュ・アウト・マージャー”つまり合併対価を現金のみとする合併については、組織再編税制には組み込まれず、これまで通り譲渡損益に対する課税は行われることになっている。中小企業における事業承継時において、反対株主の買収に利用できそうな“キャッシュ・アウト・マージャー”であるが、税務上の優遇措置は取られないため、一概に使い勝手が良いとは限らない。しかし、必ず税金が発生するとも限らないので、検討の余地はあるだろう。

(担当:村田)

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