『やっぱりM&Aできません…』と言われてしまう要因とは

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。


ここに注意!スモールM&Aでのブレイク(破談)要因

M&Aで譲渡企業・譲受希望者、双方素敵だと思えるお相手と出会え、「さぁ、契約に向けて話を詰めていきましょう!」という時に、後述のようなことがあると、ブレイク(破談)してしまう可能性があります。

今回は中小・小規模事業者の方のスモールM&Aに的を絞ってお伝え致します。

1.株の集約ができていない

中小・小規模事業の方のM&Aでは、多くの場合、株式譲渡・事業譲渡の2つの契約に分類されることが殆どです(詳細等は割愛させて頂きます)。

この株式譲渡で話を進める場合、重要になってくるのが「株式」を全て譲受希望者に渡す準備が完了しているかという点です。

会社は株主のもので、社長のものではありません。

株式の譲渡が完全に完了しないことには、会社が譲受希望者のものになったとは言えず、承継が完了したことになりません。

完全に自身のものにならない会社を買いたいと思う譲受希望者はなかなかいませんので、事前に全株を集約する(又は、全株主へ株式の譲渡の確約を頂く)必要があります。

2.途中で新たな情報が出てくる

譲受希望者にとって、M&Aは大きな決断です。

慣れない交渉に加え、成約まで手間と時間がかかる上、資金も必要です。

そんな苦労をして譲り受けた企業で、もし問題が発生したとしたら…。
殆どの場合で全責任を背負うのは譲受者です。

その為、譲受希望者は希望条件と相違がないか、問題になりそうな点などを抱えていないか等を入念に確認します。

方法としては、決算書や事業に関わる重要資料を見たり、専門家を入れてデューデリジェンス(企業調査)を実施したりもしますが、いくつかは口頭で質疑応答で確認をします。

もしその後に、「実は…」などと重要な情報を譲渡企業から譲受希望者に伝えた場合、「まだ何か隠していることがあるのではないか…」という疑念を持たれてしまいます。

最後まで払拭できなければ、多くの場合でブレイクします。

その為、”重要なことは始めに伝えること”と”信頼関係の構築”はとても重要と言えます。

M&Aは特殊ではない!

M&Aは特殊なことと思わず、誠意や相手へのリスペクトを持って、通常の仕事と同じように考え判断することが出来れば、納得のできる形で成約することも可能であるはずです。

とはいえ、進行・手順・専門的知識が必要な点もありますので、専門知識をもったアドバイザーに依頼する事をお勧め致します。

企業によっては、活用可能な支援策などがあり、コストを抑えてM&A等を進めることが出来る可能性もあります。

※株式の集約に関しましては【所在不明株主に関する会社法の特例】という支援策もございます。

弊社グループでは、M&Aアドバイザーから支援策の申請支援サービスまで、一貫してお手伝い可能ですので、是非お気軽にお問い合わせ下さいませ。

◇お問い合わせ担当者
 山崎美穂 TEL:03-6455-4275 yamazaki@business-s.jp

この話が経営者・資産家の皆様のお役に立つことができれば幸いです。

メール通信№852


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