決算に必要な証憑とは

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

日本で1番多いのは3月決算

令和3年が始まり、すでに3月も終わりを迎えようとしています。
4月からは、新生活を迎える人も多く、新社会人や新たな部署への異動など、3月と4月でガラッと変わり心機一転の時期となります。

日本の企業の約2割が3月を決算月としており、国税庁によると、平成30年度調査では、約270万社中50万社が3月を決算月としていると分かりました。次に多いのが9月・12月で、約30万社ほどとなり、3月の決算月が圧倒的に多いことが分かります。

実際に会計事務所の業務としても、年末調整のある12月から、確定申告、3月決算と続き、5月頃までが繁忙期となるので、イメージと相違ないと感じます。

近年、諸外国に合わせて12月を決算月として、事業年度を変更する企業も増えている傾向にあるようですが、多くの企業は3月を決算月としているのが現状です。

そんな世間的にも多くの企業や人々が忙しくしている中、年に一度しかない決算に必要な書類や確認事項を、会計事務所目線でお伝えしようと思います。

決算と決算申告

上記では決算月についてお話しましたが、決算月と決算申告月は、別々となっています。

一般的な企業の経理では決算月に、できる限り請求書の依頼や経費の計上などを行います。そのため決算月から翌月にかけて、会計処理の締め作業を行うことにより、その時期が忙しくなります。

決算申告月は決算月の2か月後で、3月を決算月としている企業であれば、5月が決算申告月となります(申告期限を延長している企業を除く)。

そのため、3月の決算月の会計処理を終えた後、会計事務所への申告や、監査法人への監査を依頼をしている企業は、決算申告に必要な納付書や期中で使用した請求書など、会計処理の元となった資料を提出して申告等をしてもらう作業があります。

おおまかな流れとしては、
1.決算月の経費の整理
   ↓
2.決算月の会計処理の締め作業
   ↓
3.会計事務所等への証憑の準備
   ↓
4.決算申告、納税
というような流れとなります。

申告書類の作成

上記の4の決算申告を、会計事務所では委託されています。
その際には、申告に至るまでの締め作業や準備があり、企業の経理→申告委託先(会計事務所)となると、お互いの意思疎通や、会計処理の中身の把握が重要となります。

決算申告では大きく「法人決算申告書」、「勘定科目内訳明細書」、「法人事業概況説明書」、「減価償却台帳」を、締め作業後の会計処理をもとに作成していきます。

作成にあたって必要な証憑

ここまで流れを説明いたしましたが、本題に入ります。

決算の申告書では利益だけでなく、貸借対照表の資産や負債、損益計算書の収入や支出の中身を形式に沿って記載します。

法人決算申告書など、すべての申告書の内容は繋がっているため、全体として必要になってくる証憑となります。

■決算月末日の通帳残高が分かる証憑、残高証明書
→主に「勘定科目内訳明細書」で使用します。
貸借対照表の金額と合っているかや、融資を受ける際には、提出先の銀行の残高をチェックしたりなど、勘定科目内訳明細書を作成の際に重要となります。

■借入金の返済表
→主に「勘定科目内訳明細書」で使用します。
借入先ごとに、決算月までに返済した残りの金額を記載します。
融資を受けた際に、きちんと証憑を残しておくことが重要です。

■10万円以上の資産購入明細
→主に「減価償却台帳」で使用します。
減価償却は期中の会計処理と、「法人決算申告書」のどちらにも影響します。
明細には減価償却に必要な耐用年数や金額などがあり、購入した都度、減価償却台帳に記帳することが重要です。

■決算月に係るカード等の未払、帳端の売上・仕入
→決算の会計処理の際に、処理をしていれば不要ですが、
当期の経費で翌期の支払といったものは、決算時に計上することができます。
クレジットカードであれば、3月にカード払いで購入したものを、4月にまとめて支払うこととなります。
3月決算の場合、この3月で使用したものを未払として計上して、当期の経費とすることができます。
未払の計上や、売上・仕入の帳端の計上(売掛金・買掛金)であれば、勘定科目内訳明細書へ、取引先ごとに残高を記載する必要があるため、計上の際は、証憑を残しておくことが重要です。

他にも、勘定科目内訳明細書に記載するものであれば、手形の明細や、家賃や駐車場の支払先ごとの金額、雑収入に計上した内訳やその明細などが必要です。
勘定科目内訳明細書は転記していくだけのものが多いですが、
融資の際や、申告の委託先を変える際など、”きちんとしている”アピールができる書類となります。

また、法人決算申告書には、貸倒引当金の計算や、どの株主が何株持っているかの状況などの記載があり、適宜必要になるものもあります。

会計事務所によって、細かく必要とする証憑は異なりますが、上記の証憑は申告書を作成するにあたっては必要となります。

勘定科目内訳明細書の詳細さや内容を見て、会計事務所等を検討してみるのも一つのポイントかと思います。

この話が経営者・資産家の皆様のお役に立つことができれば幸いです。

メール通信№737

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