リアルな金融機関から借入時のポイント(下)

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

2回シリーズでお送りしている金融機関から融資を得るためのポイントとして、1回目はまずは信用が第一であること、そして融資案件として取り扱ってもらえるような事業計画を作成することなどについてお伝えした(前回:税務ニュース№465)。今回は、金融機関が融資したい企業像についてお送りする。

こんな企業に融資したい

金融機関は、当たり前ではあるが、経営内容が良く、安全性が高く、リスクが小さい企業に融資したいと思っている。そのため、金融機関は融資に際し、「定量評価」と「定性評価」というものを実行している。ちなみに、その割合は地方銀行の場合、定量評価7:定性評価3、あるいは定量評価8:定性評価2と言われている。

まず、「定量評価」とは、決算書をスコアリングして評価する数字で見える部分である。経営者の方は、往々にして決算書のなかで損益計算書に目が行きがちである。実際に儲かっていることに越したことはないが、金融機関は貸借対照表を重要視しているということを覚えておいて欲しい。

特に役員貸付金や仮払金などが多額に計上されている場合には、その内訳を確認される。これらの勘定科目が一時的なものでない場合には、概して内容が不明なものも多く、経理の曖昧さ、これら資産の実在性を疑わざるを得ない。このような場合、金融機関としてはこれらの資産を評価減せざるを得ない。

また、月商に比べて売掛金や在庫が多い場合も、不良在庫の可否、売上の信ぴょう性などを疑う。説明できないものがあれば、決算書そのものの信ぴょう性が低く見られることになる。

次に「定性評価」とは、数字で現れない部分のことである。事業の将来性はもちろんのこと、消費者からの苦情が多い、社会の変化に対応できていない、後継者がいない、受付の対応や経営者の対応がすこぶる横柄、事務所の整理整頓がされていない、経営者が人の話を聞かない、数字に弱い、事務所で従業員を叱り続けている・・なども評価しているとのことである。

「事業性評価融資」とは?

「事業性評価融資」というのをご存じだろうか?

平成27年7月金融庁が発表した「円滑な資金供給の促進に向けて」において、「事業性評価とは、金融機関が、現時点での財務データや、担保・保証にとらわれず、企業訪問や経営相談等を通じて情報を収集し、事業の内容や成長可能性などを適切に評価することを言います。金融機関が目利き能力を発揮して、融資や助言を行い、企業や産業の成長を支援することは、金融機関の果たすべき基本的な役割です。金融庁では、金融機関がこうした役割をしっかりと果たすよう、事業性評価に基づく融資等を促しています。」と記載されている。今後は企業の将来性に投資する意味で「事業性評価融資」は増えていくだろうが、事業性評価は、通常の審査に加えて実施されることに留意されたい。

金融機関が融資をしたい!と思ってもらえる企業になるためには、日々の積み重ねが重要である。

税務ニュース№466

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