若者の消費

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。


昨今、若者の○○離れが話題ですが、実際のところ今の20代はどのような消費をしているのでしょうか。
私は現在26歳、「ゆとり世代」更には「さとり世代」と言われている世代です。
生まれた時には既にバブルは崩壊しており、日本の明るい時代を経験していません。
当たり前のように年金をもらえると思っていない同世代の友人も多くいます。
私の実体験や友人のことも交えて、今の若者の消費についてお話しさせて頂きたいと思います。

○○離れ

言葉を良く耳にする若者の○○離れですが、メディアでは、テレビやブランドからカラオケ・ファッション等幅広く取り扱われています。
この中でも今の若者の消費に関するいくつかを取り上げてみます。

例えば、一番言われている「車離れ」でしたら、私や私の友人のほとんどが所有していません。使いたい時はレンタカーを借りますので特に不便も感じていません。車を所有している友人はみなさん軽自動車です。

「お酒離れ」について、私自身は友人と居酒屋に行くよりカフェやレストランなどに行くことが多く、飲まない方がいても窮屈でない場所で1杯程度を飲む程度です。
会社の飲み会に参加しない方は増えており、飲み会に行かない為、二次会でカラオケやボウリングにも行くことはありませんし、「カラオケ離れ」や「ボウリング離れ」も恐らくそのように自然と減っているからなのではないでしょうか。

ギャンブルやパチンコなどは行ったことはありませんし、そもそも行くきっかけや興味を持つこと自体が無く、自分とは無関係の世界のイメージがあります。
また、近年結婚式を挙げる方が減少していますが、結婚している友人で結婚式を挙げた方はおおよそ半分ほどです。結婚式や車など多くのお金が掛かるものに関しては自分の今後の生活を優先する為、まず削られる部分なのでしょう。

消費の低迷ではなく、取捨選択

上記で挙げた○○離れについて、全体を見ると各所から出ているデータとおお
よそ合っていて非常に驚きました。
しかし、私の感覚としては、それぞれが自分に必要なもの・ことを取捨選択をしてシンプルに生きていると感じます。
流行の発信源がテレビからSNSへと移り、自分の好きなコミュニティに簡単に属する事ができるようになった為、皆が同じものを欲したり、右に倣えの時代では無くなったからではないでしょうか。

ゲームが好きならゲームを何本も持っていたりゲームの為に良質なモニターを購入しますし、アイドルの追っかけをして全国を回っている方もいます。友人の多くも、気に入った物だと高いブランド品でも購入します。
その一方で雑誌の付録のバッグを使いますし、服もファストファッションはもちろんですがフリマアプリの中古も抵抗なく購入します。
私自身、結婚式を挙げましたし、旅行好きなので新婚旅行も行きました。
しかし、車は必要ないと思い購入していませんし、旅行も国内はもちろんアジアなら飛行機はLCCで十分です。
結婚式を挙げない方もフォトウエディングだけはするなど、自分に合った選択をしています。

自分の必要なもの・こととのバランスの中で自然と取捨選択をし、身の丈に合った生活をしているのが現代の若者なのではないでしょうか。

消費場所の変化、購入や予約はInstagramで

購入も実店舗からAmazonやZOZOTOWN等のオンライン、更にInstagramへと流れています。コロナ禍において更にその傾向が強くなっています。

私もよくInstagramで服等を購入し、お店の予約をします。
正確には、Instagramで欲しいものを検索し、雑誌感覚で商品を見て、気に入った商品があればその投稿にリンクされている企業のECサイトや、個人であればメルカリやBASEから購入する流れです。
使用感などをリアルタイムで配信しており、テレビショッピングと雑誌が融合し、そのまま購入できるオンラインサイトがInstagramとなっているのです。

フリーランスの方に多いのですが、カメラマンやネイリストの予約は、予約状況を24時間で消えるストーリーズに更新することによってリアルタイムで空き状況を確認し、DMで直接やり取りを行って予約をします。
個人の方でもフォロワーが数万人いれば販売したものは数分で売り切れ、予約が取れない程の人気の方も沢山いらっしゃいます。

モノを持たない消費

○サブスクリプション
ミニマリストという言葉が流行り、モノが溢れている社会でモノ自体を出来るだけ持たないシンプルな暮らしにフォーカスが当たっています。
新たな消費の形として活用されているひとつがサブスクリプションです。
「サブスクリプション」とは、定期購読や月額利用料等を支払い受けるサービスのことです。

先日、動画配信サービス「Netflix」が国内の会員数500万人を突破したとのニュースがありました。
実際に私の周りもコロナ禍のステイホーム以前から非常に多くの方がNetflixを利用しています。Netflix限定のドラマの話題が良く挙がる程です。
動画配信のサブスクリプションがある為、私自身映画館に足を運ぶことも減り、DVDや流行りのCDは購入したことがありません。
自分の必要な時だけ月額で契約ができますし、物がないので処分に困ることもありません。
またAIが数千、数万の中から自分の傾向に合わせてオススメを選んでくれるので悩む手間も省けます。

○コト消費・トキ消費
「インスタ映え」等のSNSを意識した、体験で消費をする「コト消費」や、場所や時間が限定されている体験をする「トキ消費」での消費に移行しています。
京都での着物や舞妓体験、音楽フェスやチームラボの体験型のデジタルアートミュージアム、期間限定のスイーツビュッフェなどです。SNSで話題の限定イベントなどであれば予約が取れないほど殺到します。

また、コロナの影響で舞台やコンサート等エンターテインメントが中止になり、無観客のライブ映像をオンラインで配信するサービスが登場しています。
私も一度体験しましたが、ライブ配信中にチャットができるというサービスがあり、一人で見ていてもみんなで参加している気分になれるものでした。
実際に足を運ぶことはできなくてもその時間限定で参加するプレミア感もありwithコロナの新しい消費の形として増えています。
オンラインでの消費や「コト・トキ消費」はこれから更に拡大していくものと考えられます。

今回は私自身や友人の実体験を交えてリアルな若者の消費をお話しさせて頂きました。
今の若者は消費しないと言われていますが、実際は「上手に」消費をしているのだと思います。
アフターコロナ後の消費がどのようになるのかは誰にも予測できませんが、恐らく若者問わず全世代で大きく消費の変化が起きるのではないでしょうか。

この話が経営者・資産家の皆様のお役に立つことができれば幸いです。

メール通信№712


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