親が亡くなるまでにしておくべき7つのこと

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

相続・贈与

2016.04.18


「初めての相続」を乗り切るために

相続が発生すると、その後は本当に大変です。悲しみに浸る間もなく、葬式、初七日、四十九日、諸々の契約切り替え、変更手続きに、全く何もわからない相続税の問題、遺産分割・・・。

初めての相続の時には、その不安は相当なものだと思います。

でも、一度相続を経験されると、大分段取りがわかるようになります。もし、両親が亡くなるまでにアレとコレだけでもしておいたら、だいぶ楽になるはず、と気付くことがいろいろあるはずです。

今回は、相続を経験されたことがない方に向けて、親が亡くなるまでにしておきたいことを7つ、ご紹介します。

1.銀行口座、証券口座をまとめておく

これをしておくだけで、相続後の手続きがかなり軽減されます。単純に5つの銀行に口座を持っている場合、名義変更の手続きだけで、5倍の労力がかかります。これを1行にまとめておくだけで、負担は5分の1で済みます。

2.墓を購入する

生前にお墓を購入しておくと、相続税の節税になります。お墓は相続税の非課税財産ですので、相続税がかからないからです。生前に購入することで、本人の意向を反映させることもできますし、何より相続の話を切り出す良いきっかけになります。

3.親の戸籍謄本を取っておく

相続が発生すると、必ず戸籍謄本を取る必要があります。出生から死亡までの全ての謄本が、最低でも2~3部は必要です。出生にさかのぼるまで、平均3~4回は
謄本を取らなければなりません。事前に一度経験しておくと、相続発生後もスムーズに取得することができます。

また、隠し子とまでいかなくても(もちろんそういうケースも往々にしてあります)、親の過去には、子供が知らないことがいろいろあるものです。相続後に謄本を見て、不明点を本人に確認しようにも、その本人はいません。そういう意味でも、事前の取得は有効です。

4.自宅の登記簿謄本を取っておく

同様に、自宅の登記簿謄本も取得してみて下さい。登記簿謄本を取ったことがない、という方はそれだけでも経験しておくと後がラクです。自宅以外に不動産がある場合は、それも取っておいて下さい。

謄本を取るときに最低限、以下の2つを確認して下さい。

・誰の名義になっているか?
→曽祖父になっていたりしませんか?その場合、早目に処理しておかないと、全く知らない親戚の方に実印をもらわなければならなくなる可能性があります。
・地積測量図はついているか?
→5へ

5.土地の測量をしておく

自宅の売却を検討されている場合、隣地との境界がはっきりしていない場合などは、事前に土地の測量をしておくのがベターです。相続発生後に測量しても、その測量代は相続財産からマイナスできませんが、生前に測量をしておくことで、相続税の節税にもつながります。

やっかいなのは、境界を巡るトラブルです。親に話をつけておいてもらわないと、子供世代ではどうにもできないことが多々あります。

6.遺言を書いておいてもらう

よく言われることですが、親の目が黒いうちに、「生前分割」ができるのであれば、それに越したことはありません。また先妻との間に子供がいる場合、介護で献身的に尽くしてくれた長男の嫁がいるなどの場合では、遺言を書いておいてもらうのが望ましいです。

7.親と記念写真を撮る

生前に親と記念写真というと、葬式用の写真か?と下品なことを言われる方もおられますが、そうではありません。

親が亡くなってしまったあとに、あれこれと思ってみても、後悔先に立たず、です。誰もがわかっていることですが、いざ自分の身に置き換えてみると、いろいろと思うところがあるはずです。親がボケていようが、ケンカ別れしていようが、今しかできないことがあります。

生前にちゃんと親の思いを聞いておく、自分の思いを伝えておく。相続の小手先のテクニックなんかよりもずっと大事なことです。


この話が経営者・資産家の皆様のお役に立つことができれば幸いです。

メール通信№485


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