平成30年から保険の名義変更は税務署に筒抜け

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

相続・贈与

2018.03.19

平成30年から保険の支払調書が見直しへ

平成27年度の税制改正において、保険会社から税務署へ提出する支払調書について、見直しが行われました。

支払調書とは、所得税法、相続税法等の規定により税務署に提出が義務づけられている資料をいいます。
皆さんがご存じなものとしては、一定金額以上の家賃、外注費、講師料、顧問料等の支払調書があります。

さて、生命保険会社は、保険金等を支払う際に支払調書を税務署に提出するよう定められています(所得税法第225条、相続税法第59条)。
例えば、保険金、解約返戻金等の一時金額が100万円を超えるもの、年金支払額が年20万円を超えるものは税務署への提出対象となります。
※保険金、年金ともに支払金額であり、課税所得金額ではありません。
※契約者と年金受取人が異なる場合等は支払金額にかかわらず提出されます。

改正の背景には、これまでの支払調書制度では、保険契約者の死亡により契約者名義が相続人に変更されても、保険金の支払事由が生じていないため、保険会社から税務署へ調書が提出されませんでした。

このため、税務署は契約者変更が行われていてもその情報を把握できませんでした。

また、生命保険契約等について所得税が課税される場合において所得金額の計算上控除できるのは、原則としてその生命保険金等の受取人本人が払い込んだ保険料等に限定されます。

しかし、例えば法人が契約した生命保険契約について、個人に名義を変更した後その個人に対して保険金が支払われた場合に、本来所得金額の計算上控除できない旧契約者(=法人)の払込保険料も含めて控除しているなど、正しい所得税の申告が行われていないケースが散見されました。

こうした問題に対応するため、保険に関する支払調書ついて改正が行われ、平成30年1月1日以後の契約者変更について適用されます。

死亡による「契約書変更の場合の調書」の創設

国内の保険会社は、生命保険契約又は損害保険契約の契約者が死亡したことに伴い、これらの契約の契約者の変更の手続きを行った場合には、新たに「契約書変更の場合の調書」を税務署に提出することになりました。

この調書には、次の事項が記載されます。

□新保険契約者等・死亡した保険契約者等・被保険者等の住所氏名
□解約返戻金相当額
□既払込保険料等の総額
□死亡した保険契約者等の払込保険料等
□保険契約者等の死亡日 など

保険金等の支払調書の記載事項の追加

保険金等の支払をする国内の保険会社は、保険金の支払を受ける者の各人別に調書を作成しますが、改正前からの記載事項にさらに記載すべき事項が追加されました。

◆改正前からの記載事項
□受取人・契約者・被保険者の住所・氏名
□保険金額等(解約の場合は解約返戻金額)
□既払込保険料等
□保険事故等の発生年月日
□保険金等の支払年月日 など

◆改正により追加された事項
□支払時の契約者の直前の契約者の住所・氏名
□契約者変更の回数
□支払時の現契約者の既払込保険料

今年の1月から、保険契約者を変更する場合には、保険会社から税務署へ、その情報が筒抜けになっていますので、その点をご留意ください。

この話が経営者・資産家の皆様のお役に立つことができれば幸いです。

メール通信№582

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