令和8年度税制改正大綱で、事業承継税制はどのような方向性なのか?
(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。
もくじ
承継に伴う贈与税・相続税の負担を実質ゼロにする、事業承継税制
事業承継の際、相続税・贈与税が大きな負担となってしまう可能性のある法人・個人事業主の方にとって、【事業承継税制】は承継に伴う贈与税・相続税の負担を実質ゼロにする制度として、有益な選択肢の一つとなるのではないでしょうか。
そんな事業承継税制ですが、一部の期限が間近にせまっており、”中小企業の親族内承継に関する検討会”でも議論されるなどして注目が集まっています。
令和8年度与党税制改正大綱にて、今後の方向性が記されましたので、現時点で入手している最新情報と併せて、ご紹介致します。
※今後の国会審議動向により変更される可能性がある点をご承知おき下さいませ。
方向性の概要
<法人版事業承継税制 特例措置>
非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予の特例制度について、特例承継計画の提出期限を1年6月(2027<令和9>年9月末まで)延長する
※現在の提出期限:2026(令和8)年3月末まで
<個人版事業承継税制>
個人の事業用資産に係る相続税・贈与税の納税猶予制度について、個人事業承継計画の提出を2年6月(2028<令和10>年9月末まで)延長する
※現在の提出期限:2026(令和8)年3月末まで
期限には提出期限と適用期限がある
事業承継税制には、“計画の提出期限”と、“事業承継の実施までの適用期限”があり、今回は計画の提出期限が延長される方向性のようです。
[参考]
法人版事業承継税制 特例措置 適用期限:2027<令和9年>年12月末まで
個人版事業承継税制 適用期限:2028<令和10>年12月末まで
★Question
適用期限は今後どうなるの…?
★Answer
実は、前年の与党税制改正大綱で法人版事業承継税制 特例措置は『適用期限は今後とも延長しない』と明言されています。
他方、昨年12月12日時点での中小企業の親族内承継に関する検討会では、特例措置の適用期限到来を契機に「より使いやすい税制への改正を望む声もある」として改良等の方向性が議論されています。
こうした中、令和8年度与党税制改正大綱では、「適用期限到来後の在り方については、世代交代の停滞や地域経済の成長への影響に係る懸念に加えて、本措置の適用状況や課税の公平性等の観点も踏まえて多角的な検討を行い、令和9年度税制改正において議論を得る。」との表記があります。
今後どのように議論されていくのか、ご興味がおありの方は是非動向を注視頂きたく思います。
◇出典:令和8年度与党税制改正大綱 https://storage2.jimin.jp/pdf/news/policy/212129_1.pdf
この話が経営者・資産家の皆様のお役に立つことができれば幸いです。
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