金融機関への決算報告は積極的に行うのが好印象
(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。
もくじ
金融機関の融資姿勢
金融機関からの借入がある場合には、決算月が過ぎると、金融機関の担当者から「決算が済んだら、決算書のコピーをください」と依頼されることがある。これは、融資先企業に返済能力・将来性があるかどうかなどを判断するために必要だからである。
というのも、金融機関の融資姿勢は、昔の担保・保証人・取引実績・支店長の裁量によるものなどから、今や企業の「格付け融資」が主流となっている。
金融機関の企業格付けには、「定量的評価」と「定性的評価」がある。定量的評価とは、企業の決算書を点数化(スコアリング)して、その合計点数により企業を評価するものであり、企業格付けの7~8割を占めると言われている。一方の定性的評価とは、決算数値には表れない非財務情報について評価するもので、企業格付けの2~3割を占めると言われている。具体的には、市場動向、景気感応度、市場規模、競争状態、業歴、経営者自身、経営方針などがある。
つまり、金融機関対策として「決算書の善し悪し」が重要となっている。
決算報告は早い目に
決算申告期限を過ぎて、金融機関から何度も請求されてから決算書のコピーを渡すのではなく、できるだけ早くこちらから渡すようにしたい。決算申告を早くできるということは、通常の経理事務がスムーズに行われているからであり、好印象となる。
また、決算書を渡すだけでなく、できれば経営者や経理担当者が金融機関に出向いて、簡単でもいいので決算報告をし、翌事業年度の事業計画についても説明されることをお勧めする。特に、決算成績があまり良くないときこそ、進んで決算報告を実施されたい。そうすることによって、定性的評価がアップし、融資を受ける際にプラスとなる可能性がある。
企業、特に中小企業においては、会社をステップアップしていく段階において、金融機関はキーパーソンとなる。融資が必要なときに、フレキシブルかつ好条件で借りることができるようなパイプ作りが重要である。
税務ニュース№267
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