1月中に提出すべき3つの処理のポイント

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。


法定調書合計表~今年から様式が変更に

毎年1月は、経理業務が大変忙しくなる。まず、1/10までに源泉所得税を納付しなければならない(納期特例の特例の場合には1/20)。次に、1月末までに、法定調書合計表、給与支払報告書、償却資産税申告書の3つを提出しなければならない。今回は、月末提出の3つの処理について、実務上の注意点を簡単にまとめる。

法定調書合計表は、年末調整の処理と一体で行われることが多いだろう。一般的には、法定調書合計表に、源泉徴収票と各支払調書を添付して提出する。給与所得等支給状況内訳書という書類もあるが、こちらは厳密には、法律で提出が義務付けられた書類ではないため、任意提出となる。

源泉徴収票や各支払調書には提出基準があるため、各基準をしっかりと把握して作成することが重要となる。基準を確認するため、税務署から送られてきた手引きは手離せないだろう。不動産の売買を行った場合には、それに対応した支払調書の作成が必要となるため、注意したい。

今年から、法定調書合計表の様式が変更になっている。具体的には、「調書の提出区分」、「提出媒体」、「作成責任者自署押印」の3つの欄が右上に追加されている。特に、「調書の提出区分」については、後日の追加、訂正申告に対応できるように改正されている。

給与支払報告書~提出先を確認

給与支払報告書は、提出先と総括表の記入がポイントになる。提出先については、同じ政令指定都市でも、各区ごとに提出する場合と市に一括して提出する場合があるため、事前に確認しておきたい。税務署から送られてくる冊子にも提出先が掲載されているため、参考になる。

また総括表の記入については、特別徴収と普通徴収の区分が正確にわかるように記入する必要がある。この区分が曖昧な場合、後々異動届の提出などが必要になるため、注意したい。

償却資産税申告書~漏れやすい資産に注意

償却資産の申告は、毎年1/1時点で所有している償却資産を各所在地の役所に申告する。支店があり、所在地が点在している場合は、所在地ごとに申告しなければならない。12月決算でない限り、決算以降1/1までの償却資産の増減を把握する必要がある。

申告の際に漏れやすい資産が、2つある。1つは、賃借物件の内装設備である。内装工事、電気設備等が申告の対象になる。もう1つは、中小企業者等の特例である少額減価償却資産である。全額損金処理してしまうため、つい申告から漏れがちだが、これも償却資産の対象となる。一方、1単位当たり20万円未満の資産について選択できる一括償却資産は、償却資産の対象外になる。こちらはうまく使うことで、償却資産税の節税につながる。

税務ニュース№256


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