節税対策集90 2006.5.3
交際費にしなくていい飲食費とは?(2)
前回「交際費にしなくていい飲食費とは?(1)」より続きです。
▼社内交際費はダメ!
改正措置法条文の第3項第2号では、「飲食その他これに類する行為のために要する費用」に続く括弧書きで、(専ら当該法人の法人税法第2条第15号に規定する役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除く。)とあります。
つまりその飲食費用のうち、支出の相手先が会社内の役員や従業員又は身内であるその親族に対するもの(いわゆる社内交際費)は、今回の適用対象から除かれています。
これが2つ目の注意点です。
ということは、飲食の相手先の会社名や担当者について、会社内できちんと記録・管理しておくことが必要となります。
またこれは、従業員等の不正防止にも役立つことになるのではないでしょうか。
▼書類の保存
改正措置法条文の第4項では、「前項第2号の規定(1人当たり5,000円以下の飲食費を交際費課税から除く)は、財務省令で定める書類を保存している場合に限り、適用する。」とあります。
つまり、先ほどの飲食における金額基準や相手先について、会社側できちんと該当していることを書類ベースで立証しないといけないことになります。
財務省令によると、「日付、飲食先、相手先会社名・担当者名、参加人数、金額など」といった事項を記した書類となります(注意点の3つ目)。
▼中小企業に限らず大企業も
今までは、交際費の支出の中身については担当者しか知らず、帳簿上では「交際費等」という摘要で処理しているケースも少なからずあったのではないでしょうか(これについては消費税の仕入税額控除の適用要件を欠くという問題も別途あります)。
しかし今後は、1人当たり5,000円以下の飲食費については交際費課税を受けなくてよくなったのですから、中小企業に限らず大企業も含めて社内経理の運用を変更すべきではないでしょうか。
また上記のようなツールを使って交際費を管理することは、会社内での経費の乱用及び不正防止にも役立つかもしれません。
▼交際費処理すればいいというわけではない
また、よく「交際費」処理をして自己否認しておけば課税関係が終了すると考えられている経営者の方がいますが、必ずしもそういうわけではありません。
例えば、その交際費の中身が役員の個人的支出であれば「役員賞与」となって課税のダブルパンチとなります。
また、支出先が不明の場合には、「使途秘匿金課税」の可能性があり、通常の税額に4割加算されてしまうかもしれませんのでご注意を。
▼会議費で処理できる居酒屋
また最後に、今回の改正事項を経営的側面で活用できないかということも検討してみたいと思います。
例えば飲食業においては、「1人当たり5,000円以下」に価格設定することは、お客を呼び込むきっかけになるかもしれません。
「会議費で処理できる居酒屋」なんていう売り込みも面白いかもしれません。
特に大企業や交際費を多く使う中小企業の場合は、会議費等の科目で経費処理できるかどうかによっては、かかった経費の約4割を節税できることになるので影響は大きいといえるでしょう。
私の周りではまだこのような打ち出し(1人当たり5,000円以下の居酒屋)を検討している飲食業の方はいないので、税制改正決定後早期に実施することにより、マスコミなどに取り上げてもらえる可能性もあるのではないでしょうか。
早期に対応すると、こういったパブリシティ効果もあるかもしれませんね。
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