節税対策集84 2006.3.15
高額納税会社「中小企業新事業活動促進法」を取得すべし
▼留保金課税とは?
上場会社などの非同族会社は、利益処分により配当を出したり役員賞与を出したりするが、同族会社は一般的にそういったことを行わないので、会社に内部留保する額が多いであろうと税務当局は考えます。
そのため、一定金額以上を内部留保した同族会社に対しては、その留保した金額に対し本来の法人税とは別に課税をすることになっています。
それが「同族会社の留保金課税」というものです。
通常の法人税の実行税率が40%とするとそれが50%に上昇してしまうこともあります。
留保金課税はかなり負担の重い税金です。
ちなみにこの留保金課税について注意しないといけないのは、前年以前の繰越損失があって通常の法人税がかからない場合でも、留保金課税のみ発生するということもあります。
▼以前は色々と回避策がありました…
この「同族会社の留保金課税」に対する回避策ですが今まではいくつかありました。
1つは、「中小企業新事業活動促進法に基づく経営革新計画を作成し都道府県の承認を受けた場合」です。この場合は、留保金課税の適用が停止されます。
2つ目の回避策は、設立後10年以内の一定の中小企業者に該当する場合。
そして3つ目は、資本金1億円以下で会社の自己資本比率が50%以下の場合。
しかし自民党の平成18年度税制改正大綱によると、上記回避策のうち2つ目と3つ目については廃止される予定です。
▼今後はコレ
ということは、今後留保金課税を回避しようとすると、「中小企業新事業活動促進法に基づく経営革新計画を作成し都道府県の承認を受ける」ことが必要となります。
この承認を受けるためには少々煩雑な手続きが必要ですが、そのメリットとして、「留保金課税の適用停止」以外にも、「低利の融資」や「補助金」また「設備投資減税」などもありますので、その承認を受けることをお勧めします。
ちなみにこの承認を受けることができる対象は、「新たな取り組み」におり経営革新を計画する全業種となっています。
詳しくはこちらをご覧下さい。
「中小企業新事業活動促進法」
また別の観点から留保金課税を回避する対策としては、会社を2つ以上に合理的に分けて一定額以上の内部留保が行われないようにするというのもあります。
ただし、それにより会社組織にひずみができては本末転倒ですので、それぞれの経営環境に応じて判断してください。
平成18年度税制改正大綱では他にも同族会社の留保金課税についていくつか改正が加えられていますので、以下に抜粋を掲載しておきます。
(平成18年度税制改正大綱より抜粋)
<中小企業・ベンチャー支援>
(国税)
2 同族会社の留保金課税制度について、次の見直しを行う。
(1)留保金課税の対象となる同族会社であるかどうかの判定について、3株主グループによる判定から1株主グループによる判定とする。
(2)留保控除額を次に掲げる金額のうち最も多い金額とする。
1.所得等の金額の40%(中小法人(資金の金額が1億円以下の法人をいう。
4.において同じ。)にあっては、50%)に相当する金額
2.年2,000万円
3.利益積立金額が資本の金額の25%に満たない場合におけるその満たない部
分の金額に相当する金額
4.中小法人において自己資本比率(自己資本(同族関係者からの借入金を含
む。)/総資産)が30%に満たない場合におけるその満たない部分の金額に相当
する金額
(3)中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律の経営革新計画の承認を
受けた中小企業者がその計画に従って経営革新のための事業を実施している各
事業年度(平成18年4月1日から平成20年3月31日までの間に開始する各事
業年度に限る。)について、留保金課税を不適用とする措置を講ずる。
Copyright 2004-2005 All rights reserved By 今村仁税理士事務所
節税対策集に戻る
|