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   節税対策集

みなさん、節税するかどうかは任意だと思いますか?
私は会社や従業員のことを考えると、正しく賢く節税することは経営者にとって義務と考えています。
しかし実際、節税義務を果たしていない会社をいくつもみてきました。本人は節税をしたいのでしょうが、税法を知らないがために払わなくていい税金を払っています。

そのような方々に少しでもお役に立てれば、と思い執筆しました。

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。


節税対策集77 2006.1.14
給与所得控除を使った節税対策にNO!

▼小粒な改正?

2005年12月15日に、自由民主党から「平成18年度税制改正大綱」が発表されました。

全体的な印象としては、大幅な改正項目はほとんどなく、どちらかという過去の減税策を打ち切りにしたり今まで有識者から指摘を受けてきたいびつな部分を今の時代に即した形に修正したりといった内容でした(その他の項目に、経営者にとっては大きなサプライズがありましたが、それは後半解説しています)。

新聞等ではこれを称して小粒な改正などといわれていたりもしますが、大綱をじっくりと読み込んでいくと、実はとても踏み込んだ内容であると実感します。
それはどういうことかというと、今年の改正の位置づけが来年以後の抜本的な税制改正のための地ならし(準備段階)ではないかということです。

最近の税制改正というのはどちらかというとつぎはぎ的で、景気に配慮した内容でした。それを今回の税制改正大綱では、つぎはぎ的な減税策を打ち切り、新たな減税策もほとんど盛り込んでいません。
また、三位一体改革の1つである国と地方の税源移譲の問題でも、踏み込んだ税率改正を提議しています。

最近の税制改正の内容をみると、作成者側に、「今後日本の税制を抜本的にやり直す」といったはっきりとした意図があるように感じます。

▼会社をつくっても節税させません!

特に目玉がないといわれている税制改正の中でも、実務面では大きなサプライズがありました。

それは、「同族会社の役員報酬の一部損金不算入」という項目です。
最近の税制改正特有の、「その他」という中にそっと書かれていました。新聞等ではほとんど報道されていませんが、経営者にとってはとても大きな影響があるものと予測されます。

その内容は、同族関係者が90%以上の株式を所有し常勤役員の過半数が同族の場合に、その業務を主宰する役員報酬の「給与所得控除相当額」が損金にならないというものです。

例えば年収600万円の場合174万円、年収1200万円で230万円の給与所得控除額が損金不算入になるのです。

230万円に法人の実行税率40%をかけると、約90万円の増税ということです。

この影響は非常に大きいといえるでしょう。
なぜなら、多くの同族法人の法人設立理由がこの給与所得控除を使った節税策(個人と法人で経費計上できること)にあるからです。

▼対策はあるのか?

それではこの増税対策はあるのでしょうか?

まずは大前提として、この税制改正は現時点(平成18.1.14)では決定されたものではありません。今後国会を通過してはじめて決定事項となります。
つまり、まだ決定したわけではないということと、その詳細はまだわからない部分が多いということです。

ただ適用時期としては、平成18年4月1日以後開始事業年度となっていることから、経営者の方にとってはそうのんびりもしていられませんので、上記前提の上、対策を考えてみると、

1. 株主構成を変える
具体的には、10%超の株式を非同族の株主にもってもらう。取引先などと株の持ち合いなども考えられます。

2.役員構成を変える
常勤役員の過半数が同族の場合に、今回の規制の対象となります。
ということは、常勤役員の半数以上を同族以外にすると、規制の対象外ということになります。

3. 社長以外に多く報酬を支払う
今回の税制改正の対象となるのは、「業務を主宰する役員に対して支給する給与」となっているので、一般的には社長以外の給料(報酬)を多くすることにより、今回の増税を回避することが可能となるのではないでしょうか(もちろん、実体にそぐわない給料の支給はダメですよ)。

4.社長報酬を一定以内に抑える
今回の税制改正には適用除外の規定も設けられています。それは、社長報酬と法人所得の合計額の直前3年平均額が、1)800万円以下の場合、2)800万円超3,000万円以下の場合で社長報酬額が50%以下のとき、です。

今年の5月ごろに、「新会社法」が出来て資本金規制がなくなるので、今まで以上に会社がつくりやすくなります。
国としてはこれに対する対策でもあるのでしょうね。

 

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