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みなさん、節税するかどうかは任意だと思いますか?
私は会社や従業員のことを考えると、正しく賢く節税することは経営者にとって義務と考えています。
しかし実際、節税義務を果たしていない会社をいくつもみてきました。本人は節税をしたいのでしょうが、税法を知らないがために払わなくていい税金を払っています。

そのような方々に少しでもお役に立てれば、と思い執筆しました。

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。


節税対策集55 2005.5.8
非常勤役員の報酬で節税!
〜非常勤役員なら年払いでもOK〜

家族経営的な会社の場合、母親に非常勤役員になってもらっている場合があるでしょう。
その報酬を年払いに変更すると、その支払額の全額が会社の費用に計上できます。お母さんからすると、思わぬプレゼントになりますね。

▼役員報酬とは

税法上、役員に対する支給については、意図的な租税回避が行われる可能性があるのではないかということで、色々と厳しい規定があります。
意図的な租税回避とは、会社が儲かってきたらより多く役員報酬を出すなどして、結果的に支払うべく税額を少なくすることです。

まず、役員報酬とは、あらかじめ定められた支給基準によって、毎日、毎週、毎月のように、月以下の期間を単位として規則的に反復又は継続して支給される定期の給与のことです。

そして、不相当に高額な部分の金額を除くとされています。
ですから、同業他社に比較して高すぎると税務署が判断した場合、高額な部分を役員報酬とは認めてくれない場合があるのですね。
ちょっとおかしなきまりですが規定上そうなっていますので仕方ありません。ただし、通常の場合、該当することは少ないでしょうからそれほど気にする必要はありません。

▼役員賞与とは

次に、賞与については、臨時的な給与のうち退職給与以外のものをいい、その意味は広く、債務の免除益や利益その他の経済的利益も含まれる、となっています。

そして、役員報酬は過大で無い限り費用となりますが、役員賞与は金額の多寡にかかわらず、費用とはなりません。
詳しくはこちら。「役員には賞与でなく報酬を払う!」

▼非常勤役員の報酬を考える

それでは、役員報酬を年払いすると、税法上どういう扱いになるのでしょうか。

答えは、費用となる役員報酬扱いではなく、費用とならない役員賞与扱いとなります。

しかし、それが非常勤の役員の場合には、答えが違ってきます。
つまり、非常勤役員に対する報酬を年払い(年俸制)にした場合、税法上その全額を役員報酬としてとらえ、費用処理できるのです。

ですから、例えば会社で結構利益が出ていて、決算間際に非常勤役員の支給方法を、毎月から年一回の年俸制に切り替えて前払いすると、その支払額が費用となりますので、結構な節税効果が期待できます。

▼3月決算の会社で、役員報酬額が月15万円の場合

3月に毎月支給から年俸制に切り替えた場合、その年3月〜翌年2月分までを支給することになりますから、15万円×11月=165万円が余分に費用計上できて節税できることとなります。

ただし、その効果は、年俸制導入年度だけですので。
また、今年は年俸制、来年は月払いと、ころころ変えることはできませんので悪しからず。

最後に、非常勤役員の年俸制が費用になる根拠通達をあげておきます。

▼法人税法基本通達9−2−14(年俸等として毎年所定の時期に支給される給与)

法第35条第4項(賞与)に規定する「他に定期の給与を受けていない者に対し継続して毎年所定の時期に定額を支給する旨の定めに基づいて支給されるもの」とは、例えば、非常勤役員に対し年俸又は事業年度の期間俸を年1回又は年2回所定の時期に支給するようなものをいうのであるから、定期の給与の他に盆、暮に支給される給与は、たとえその支給時期及び金額が一定していても同項に規定する臨時的な給与に該当することに留意する。

 

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