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みなさん、節税するかどうかは任意だと思いますか?
私は会社や従業員のことを考えると、正しく賢く節税することは経営者にとって義務と考えています。
しかし実際、節税義務を果たしていない会社をいくつもみてきました。本人は節税をしたいのでしょうが、税法を知らないがために払わなくていい税金を払っています。

そのような方々に少しでもお役に立てれば、と思い執筆しました。

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。


節税対策集177 2008.10.3
誰よりも早く新設「経営承継円滑化法」を学ぶ 第2回

前回に引き続き、納税猶予制度の具体的な要件をQA方式でお送りします。

Q1:納税猶予制度の全体的な流れを教えてください。

A1:以下のようになります。
○経済産業大臣の確認 計画的な承継に係る取組について
      ↓ 相続開始
○経済産業大臣の認定 被相続人・相続人・会社に係る要件等に該当しているか
      ↓ 申告期限
○株式等の相続 株式等に係る相続税の80%納税猶予
○事業の継続 ・代表者であること・雇用の8割以上維持・株式継続保有 など
      ↓
○株式継続保有 死亡時まで保有し続けた等一定の場合は猶予税額の納付を免除

Q2:どのような会社がこの納税猶予制度の対象となりますか。

A2:納税猶予制度の対象となる会社とは、経営承継円滑化法における経済産業大臣の認定を受けた非上場中小企業で、中小企業基本法上の中小企業ですが、政令によりその範囲が一部拡大しています。
  
また、経営承継円滑化法は中小企業が事業継続し、雇用も継続することを目的として策定されたものであるため、風俗営業会社や資産管理会社などを対象外としています。

※資産管理会社とは、「有価証券、不動産、現預金等の合計額が総資産額の70%を占める会社」及び「これらの運用収入の合計額が総収入金額の75%以上を占める会社」です。具体的には、同族経営の不動産管理会社で他人従業員数ゼロの会社などが該当しますが、事業実態のある会社は除きます。

Q3:当社は納税猶予の対象会社となりますが、何か事前に届出などが必要でしょうか?

A3:納税猶予制度は、平成21年度税制改正で議論される予定であり詳細は決まっていませんが、事前に計画的な承継に係る取組を行っていることについて経済産業大臣の確認が必要となります。そして、実際に相続開始後、会社や後継者等に関する要件について経済産業大臣の認定を受けることになります。
 
ただし、中小企業経営者への救済措置として、次のような場合は事前に経済産業大臣の確認がなくても、相続開始後に経済産業大臣の認定を受けることができます。
・被相続人が60歳未満で死亡した場合
・平成20年10月1日から平成22年3月31日までに相続開始した場合 など

Q4:納税猶予はいくらまでしてもらえますか?

A4:相続等により取得した非上場株式等(発行済株式数の2/3を上限)に係る相続税の80%が納税猶予されます。

Q5:被相続人について何か要件がありますか。

A5:被相続人の要件には以下があります。
・会社の代表者であったこと
・非相続人と同族関係者で発行済議決権株式総数の50%超の株式を保有し、かつ同族内で筆頭株主であったこと

Q6:相続人について何か要件がありますか。

A6:相続人の要件には以下があります。
・会社の代表者であること
・被相続人の親族(配偶者、6親等以内の血族、3親等以内の姻族)であること
・相続人と同族関係者で発行済議決権株式総数の50%超の株式を保有し、かつ同族内で筆頭株主となること

Q7:その他の要件はありますか。

A7:以下のような厳しい要件があります。
・5年間の事業継続(代表者であること、雇用の8割以上を維持、相続した対象株式の継続保有)
・5年間の事業継続について経済産業大臣のチェック
・納税猶予の対象となった株式等をすべて担保提供    

Q8:もし、途中で対象会社の取消があった場合にはどうなりますか。

A8:事業承継円滑化法の制定目的から外れてしまった場合には、納税猶予税額の全額を納付することになります。また相続税の法定申告期限から納付日までの利子税もかかります。

しかしながら、一方で死亡まで対象株式を保有し続けた場合など一定の場合には、猶予税額の納付が免除されます。
 
当該納税猶予制度の適用については、税の専門家に相談のうえ慎重な判断が必要です。

※この納税猶予制度は、平成21年度の税制改正で創設される予定で、詳細はまだ正確に決まっておりませんので、その点ご注意ください。また、この制度はH20.10/1以後に開始した相続等に遡及適用される予定です。

次回は、「遺留分に関する民法特例」です。

(担当:今村京子)

 

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