節税対策集171 2008.8.5
減価償却改正事項その2
前回の続きです。「減価償却改正事項その1」
▼改正内容の概要
昭和39年から減価償却関連については大きな改正がなく、わが国においては新技術や新製品が誕生する度に適用する耐用年数等の問題が生じていました。そこで、国際的な競争力を強化するため資産の使用実態等を踏まえ、特に機械及び装置を中心とした資産区分の大括り化が行われ、法定耐用年数が見直しされました。
▼平成20年度改正のポイント
平成20年度における改正内容のポイントは大きく2つあります。
(1)機械及び装置を中心とした資産区分の大括り化と法定耐用年数の見直し
(2)耐用年数の短縮特例制度の簡素化
▼資産区分の大括り化
今回の改正で、主に製造設備など機械及び装置の資産区分が大きく変わりました。それまでは、機械及び設備は設備の種類ごとに390区分にも分かれていましたが、用途(業種)ごとに55区分(日本標準産業分類の中分類)に大括り化されました。
ちなみにアメリカ48区分(業種毎)、イギリス1区分(償却率25%のみ)、韓国26区分(業種毎)、中国1区分(耐用年数毎)となっています。
▼55区分の見方
減価償却資産を何年で償却したらよいのかを調べるときに、「減価償却資産の耐用年数等に関する省令(以下、耐用年数省令という)」というものを使います。この耐用年数省令は別表第一〜第六で構成されています。今回の改正内容である機械及び装置は、そのうちの別表第二に記載されています。
そして、機械及び装置が別表第二に掲げる設備の種類のどれに該当するのかは、基本的にその設備がどの業種用の設備に該当するかにより判定します。この場合の業種の判定が、日本標準産業分類の中分類によります。
▼法定耐用年数の見直し
機械及び装置を中心とした資産区分の大括り化とともに、法定耐用年数も見直されました。
大方は耐用年数が短縮されましたが、中には延長されたものもあります。
先ほどの別表第二で調べる際のポイントは、例えば繊維工業用設備の場合はさらに4つに分類されていますが、「その他の設備」が原則的な耐用年数になり、それ以外のものが例外的な耐用年数になるということです。
この改正後の耐用年数は、既存の減価償却資産を含め、平成20年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。
▼耐用年数の短縮特例制度の簡素化
耐用年数の短縮特例制度とは、法人(個人)の有する減価償却資産について法令で定められた短縮事由に該当する場合には、あらかじめ国税局長の承認を受けることにより、その資産の使用可能期間を耐用年数として認め、早期に償却できるというものです。
今回の改正では、本特例の適用を受けた減価償却資産について軽微な変更があった場合、本特例の適用を受けた減価償却資産と同一の他の減価償却資産を取得した場合等には、改めて承認申請をする必要がなくなりました。納税者の事務負担等を考慮し、変更点等の届出により短縮特例の適用を受けることができるようになりました。
この改正は、平成20年4月1日以後の終了する事業年度において取得等した場合に適用されます。 (担当:今村京子)
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