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みなさん、節税するかどうかは任意だと思いますか?
私は会社や従業員のことを考えると、正しく賢く節税することは経営者にとって義務と考えています。
しかし実際、節税義務を果たしていない会社をいくつもみてきました。本人は節税をしたいのでしょうが、税法を知らないがために払わなくていい税金を払っています。

そのような方々に少しでもお役に立てれば、と思い執筆しました。

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。


節税対策集168 2008.7.10
役員退職金の活用の仕方〜手続編〜

▼役員退職金の支給は段階を踏んで行う

役員退職金を支給する際に大事なことは、きちんと手続きを踏む、ということです。何の根拠もなしに支給したのでは、税務調査等で否認されることにもなりかねません。

通常は株主総会を開き、そこで支給金額、支給時期、支給方法等について決定します。この株主総会で退職金の支給が確定すれば、原則その日に未払計上することができます。金額については、その根拠として役員退職金規程を作成しておかなければなりません。

ただ、同業種同規模の会社と比べて著しく高額な場合等には、損金に算入できなくなる場合もありますので、妥当な金額で作成する必要があります。

では、どのあたりが妥当な金額なのか、ということですが、一般的には役員退職金の金額は次の算式で計算されることが多いです。

◎役員の最終報酬月額×勤続年数×功績倍率

この算式は、法律で定められているものではありませんが、判例では適正金額を計算するのに、実際に使われることがありますので、実務上も多くはこの算式により計算しています。

この算式は、功績倍率をいくらにするかで退職金が大きく変わってきます。代表取締役なら、だいたい2〜3倍程度が妥当とされていますが、これもあくまで通説ですので、絶対的な規定ではありません。

例えば、退職時の役員報酬が月額100万円、勤続年数が30年、功績倍率を2.5倍と仮定すると、

  100万円×30年×2.5倍=7,500万円

となります。もちろん、必ずこの金額を支給しなければならないわけではなく、この金額以下で支給することはいっこうに構いません。また、中にはこの算式で計算できないケースも出てきますが、それについては、また次回取り上げたいと思います。

▼退職金から20%の源泉徴収をされないためには

また退職金支給時に手続きとして、もう1つ重要なことがあります。それは「退職所得の受給に関する申告書」の提出です。

前回ご説明した通り、退職金からは退職所得控除額が控除できますので、退職金が退職所得控除額以下であれば、所得税はかかりませんが、それは退職時に上記の申告書を提出した上での話です。

その提出がない場合には、20%の税率で所得税を源泉徴収しなければなりませんので、必ず提出するようにして下さい。

▼小規模企業共済も退職金になる

少し本筋からは外れますが、役員退職金との関連で言えば、小規模企業共済の存在があります。こちらは、常時使用する従業員数が20人未満(商業・サービス業)の会社の役員等や個人事業主などが加入できる退職金制度です。

掛金は個人の確定申告で所得控除の対象とできる上、一定の要件を満たせば退職所得として受け取ることができます。会社が小さい間に加入しておけば、加入後に従業員数が増えても継続できますので、早いうちに加入しておくことがおすすめです。

(担当:村田)

 

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