節税対策集158 2008.3.21
決算対策は計画的に
▼期末ギリギリの決算対策
確定申告が終われば、今度は3月決算がやってきます。
この時期になると、利益を圧縮するためにいろいろと対策を講じる会社も出てきます。いわゆる「決算対策」「節税対策」といわれるものですね。
しかし、期末駆け込みの決算対策というのは本当に有効な方法なのでしょうか。
▼お金を使う節税と使わない節税
節税といっても、大きくは2種類あります。
「お金を使う節税」と「お金を使わない節税」です。
例えば、30万円未満の少額減価償却資産の特例を利用し、3月にたくさん買い物をする、というようなものは、「お金を使う節税」です。
本当に必要なものを前倒しで購入したのであれば、それはそれでよいのですが、決算対策と称して不必要なものを購入しているのであれば、それはやはり無駄遣いです。
経費というのは、100万円使っても、減らせる税金はだいたいその4割、40万円程度です。
つまり、税金を100万円減らそうとすると、経費はその2.5倍、250万円ほど使わなければならない計算になります。
キャッシュフローだけを考えると、何もせずに税金を払っていた方が、手元に資金が残ってよかったのに、ということになります。
▼「お金を使わない」のが有効な節税
そう考えると、「お金を使わない節税」がいかに大事かが分かってもらえると思います。
例えば、固定資産台帳の中に、実際には存在しないような資産が計上されていないかチェックしてみる、どうしても回収できない不良債権について債権放棄の内容証明を送る、というようなことです。
また実際に決算作業を行う中で、未払金をいかにもれなく集計するか、ということも節税に大きく影響してきます。これも「お金を使わない節税」です。
▼決算対策は計画的に
ただ本当に有効な節税というのは、やはり期末駆け込みではできないものです。当初からだいたい利益金額を予想して、あらかじめ対策を立てておく、というのが一番大事になってきます。
その際に最も重要なのが、役員報酬の設定の仕方です。
最近の税制改正により、役員報酬は原則、期中で変更することができなくなりました。いわゆる「定期同額給与」といわれるものです。
3月決算法人の場合、役員報酬の変更は原則4〜6月の3ヶ月間でしか行うことができません。ここで、当期の予想利益に対していかに適切な役員報酬を設定できるかで、節税対策のほとんどが決まる、といっても過言ではありません。
今は、「特殊支配同族会社の業務主宰役員給与の損金不算入」というやっかいな規定もあります。同族会社の場合、この規定にかかるのかどうか、かかった場合どのくらいの増税があるのかも事前に計算しておきたいところです。
そこまでの作業ができていれば、決算期末に予想していたより利益が出た場合でも、対応はしやすくなります。
3月決算法人の皆さんは、5月まで当期の決算作業に追われると思いますが、ぜひ来期の決算に向けての対策も同時に進めていって下さい。
(担当:村田)
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