節税対策集157 2008.3.19
逓増定期の取扱いが2008/2/28より変更に
▼逓増定期保険についての通達改正
3月決算の会社は、今月で決算期末ですね。
いろいろ決算対策に追われている会社もあるかと思います。
そんな中、これまで決算対策の王道として使われてきた逓増定期保険の取扱いが、先日変更になりました。
今回はその変更について、お伝えしていきます。
▼変更までのいきさつ
最初の第一報は昨年の春頃だったかと思います。
国税庁から生命保険協会に対し、逓増定期保険の税務上の取扱い変更を検討している、という連絡が入りました。
その連絡を受け、ほとんどの生命保険会社では逓増定期保険の販売を中止し、改正の行方を見守っていたのですが、昨年末、ついに国税庁から具体的な改正案が提示され、ホームページ上で1ヶ月間、意見公募がなされました。
その結果、今年2008年の2月28日付で通達改正が行われました。
▼これまでの逓増定期保険
これまで、税務上の逓増定期保険の範囲は、以下の要件を満たすものとなっていました。
◆ 保険期間の経過により、保険金額が5倍までの範囲で増加する
◆ 保険期間満了時の被保険者の年齢>60歳
◆ 保険加入時の被保険者の年齢+保険期間×2>90
この3つの要件に全て該当した場合には、支払った保険料を1年目から全額損金計上することはできませんでした。保険期間の6割を経過するまでは、最低保険料の半額は資産計上しなければなりません。
逆に言えば、この要件に該当しなければ、1年目から保険料の全額を損金計上することができたわけです。
▼通達改正の内容
それが今回の通達改正により、税務上の逓増定期保険の範囲が以下のように拡大されました。
◆ 保険期間の経過により、保険金額が5倍までの範囲で増加する
◆ 保険期間満了時の被保険者の年齢>45歳
つまり、保険期間満了時の被保険者の年齢が45歳以下でない限りは、初年度からの全額損金計上はできなくなった、ということになります。
逓増定期保険で、保険期間満了時の被保険者の年齢が45歳以下というケースはほとんどないと思われますので、事実上、初年度からの全額損金はなくなった、ということになります。
具体的には保険期間の6割を経過するまでは、その保険内容に応じて、それぞれ支払保険料の1/2、2/3、3/4部分を資産計上しなければなりません。
保険期間の6割を経過すれば、資産計上部分を順に取り崩して、損金計上することができるようになります。
▼既存の契約はOK
この通達は、2/28以後に契約した逓増定期保険から適用になります。
既にこれまでに契約している保険にまでは適用されませんので、現在全額損金計上できている逓増定期保険は、今後も変更はありません。
現在では、保険を使った節税対策の中心はガン保険に移行しつつあるようです。生命保険については、今後も国税庁とのいたちごっこが続きそうですね。
(担当:村田)
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