節税対策集151 2008.1.11
平成20年度税制改正大綱(自民党)パート2
▼法人税〜特に増税項目はなし
今回も前回に引き続き、自民党の平成20年度税制改正大綱の内容を見ていきます。前回は、「人材投資促進税制」と「非上場株式等に係る相続税の納税猶予制度」をご紹介しました。
今回はその他の主な改正項目のうち、中小企業に影響があるものをご紹介していきます。
まずは法人税からです。
■研究開発促進税制
試験研究費の一定率を税額控除できる制度で、従来は法人税額の20%が上限となっていました。これが法人税額の30%まで税額控除できるように改正される予定です。平均売上金額の10%を超える試験研究費についての税額控除も新たに選択できるようになります。
■情報基盤強化税制
これは、青色申告法人が高度な情報セキュリティが確保されているとしてISO規格等により認証されたOS(そのOSが搭載されたサーバー用パソコンも含む)、データベース管理ソフトウェア等を取得した場合に、取得価額の35%の特別償却や取得価額の7%の税額控除が選択できる特例です。
これまでは資本金1億円以下の法人の場合、1事業年度で対象資産の取得価額合計が300万円以上必要でしたが、これが70万円以上に引き下げられる予定です。
また、部門間、企業間で分断されている情報システムを連携するソフトウェアを対象資産に追加し、SaaS・ASP事業者が適用対象となることを明確化しました。
■中小企業投資促進税制
これは一定の中小企業者が新品の機械、備品、ソフトウェア等を取得等した場合に特別償却や税額控除が受けられる制度ですが、時限措置であるため平成20年3月31日までとされていました。これは平成22年3月31日まで2年間延長される予定です。
■少額減価償却資産の特例
これは青色申告法人である中小企業者等が取得価額30万円未満の減価償却資産を取得した場合、年間300万円までは一括損金算入できる特例ですが、これも同様に平成22年3月31日まで2年間延長される予定です。
■法定耐用年数の見直し
現在、機械装置の耐用年数区分は390区分にも分かれていて、実務上それを判断するのが非常に難しい状態になっています。これを簡素化して55区分にまとめ、原則日本標準産業分類の中分類ごとに1つの耐用年数にする予定です。
▼所得税〜証券優遇税制は原則廃止の方向へ
次は所得税です。
■証券優遇税制
話題となっていた証券優遇税制ですが、原則的には平成20年12月31日をもって廃止となり、上場株式等の譲渡所得等、配当ともに20%の税率に戻ります。
ただし、突然廃止することに対する影響を考え、平成22年12月31日までは譲渡所得等については500万円以下、配当については100万円以下の部分については10%課税の継続が予定されています。
■上場株式等の譲渡損失と配当所得の損益通算
また平成21年分所得税から、上場株式等の譲渡損失と上場株式等の配当所得が損益通算できるようになる予定です。これまでは株式の譲渡損失は株式の譲渡益としか損益通算はできませんでした。
■省エネ改修促進税制
住宅ローンで自宅の省エネ改修工事等を行った場合の住宅ローン控除制度も新設される予定です。年末残高1,000万円以上の住宅ローンを対象とし、そのうち省エネ改修工事等に係る部分(200万円上限)は2%、その他の部分は1%の税率です。既存の住宅ローン控除との選択適用になります。
今回は法人税と所得税について、主な改正項目をまとめました。全ての改正項目はご紹介できませんが、参考にしてみて下さい。
尚、この大綱は確定事項ではありませんので、今後の国会審議等で内容が変わる可能性もあります。今後の動きには十分ご注意下さい。
(担当:村田)
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