節税対策集121 2007.3.10
3月決算間近!期末直前でも手を打てる決算対策
●決算期末直前の決算対策とは
3月も半ばに差し掛かり、3月決算法人はあと約半月で決算期末を迎えます。実際には決算が確定するのは5〜6月になると思いますが、節税対策という面では今月中に打てる手は打っておきたいところです。今回は3月決算法人特集ということで、決算直前でも手を打てる決算対策を取り上げようと思います。
●消費税の選択は忘れず、早めに
決算直前に必ずチェックしておきたい項目の1つが消費税です。
ついつい忘れがちなのですが、消費税の届出は法人を設立した最初の事業年度などを除くと、通常は適用を受けようとする事業年度開始の日の前日までに提出しておく必要があります。
例えば、3月決算法人が現在原則課税を適用しており、平成19年4月1日から始まる事業年度より簡易課税を適用したいというような場合には、この3月末までに簡易課税選択届出書を提出しておかなければならないのです。恐らくどの法人でも、消費税を計算するのは実際に数字が固まった5月頃というところが多いと思いますが、それから届出書の提出を検討していては適用するのが1年遅れとなってしまいます。
原則課税と簡易課税の選択が可能な法人や、現在消費税が免税の法人などは、今の時点で、現在選択している課税方法が本当に有利かどうかのシミュレーションをしておきましょう。「うちは消費税が免税だから」といって安心していてはいけませんよ。課税事業者になった方が消費税が還付になって有利になる場合もあります。
●これからは「社長報酬損金不算入」対策も必要
平成18年度税制改正により、「業務主宰役員給与の損金不算入」いわゆる実質一人会社課税が導入されましたので、今後は決算直前にこの対策も考えておかなければなりません。この制度の対象になるかどうかは決算期末時点で判断されますので、3月決算法人の場合は今月中であればまだまだ対策の余地があります。
この制度は、おおまかには「オーナー一族の持株割合が90%以上」でかつ、「常務従事役員の過半数をその同族が占める場合」となっていますので、例えば役員1人の会社の場合には、今月中に常務従事役員として自分の同族以外の第三者を役員として迎えれば、この制度の対象外となります(ただし、形式だけの名目的な役員では否認されます)。
もちろん実施する場合には、役員を増やした場合のリスクなども考えて行いましょう。またどうしても対策の打ちようがない、というような場合でも、今期と来期でだいたいいくらの増税になるのかの計算はしておきましょう。
●短期前払費用を活用しよう
また、決算直前の節税対策の定番の1つとして短期前払費用の活用があります。通常前払費用は経費計上はできないのですが、法人税法では1年以内に支払期限が来る短期前払費用については、継続適用を条件に経費計上することを認めています。継続的に役務提供を受けている地代家賃等がその代表です。
例えば、事務所家賃を3月末に1年分前払するといった対策が考えられます。手形による支払もOKですので、現金で一括支払するのが難しいという時でも利用できます。ただあまり早く支払ってしまうと、短期前払費用として認められないので、支払時期には注意して下さい。決算期末ぎりぎりというタイミングがベストです。
しかし家賃の場合には1年分を前払いしてしまうと、事務所移転等がしにくくなるというようなデメリットもありますので、そのあたりはご注意を。
●「決算対策」には日々の試算表が重要
ここまでにご紹介した決算対策の基礎となるのは、月々の「早く、正確な試算表」です。いざ早めに決算対策を!と思っても、何ヶ月も前のあまり信用できない試算表しか手元にはない、という状況では決算対策どころではありません。いざ蓋を開けてみると、すごい利益が出ていたということになってしまいます。
そうならないためにも、普段から「早く、正確な試算表」が上がってくるような体制作りを行っておくことが重要です。その積み重ねが最終的には節税につながるのですから。
(担当:村田)
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