節税対策集120 2007.3.5
青色申告が有利なこれだけの理由
●青色申告は何が有利か
「青色申告」、よく耳にする言葉ですが、「具体的に何が有利なの?」という方もいらっしゃることと思います。今回は基礎に戻って、「青色申告」についてご説明していきたいと思います。
まず、確定申告には青色申告と白色申告の2種類があります。青色申告は事業所得、不動産所得、山林所得のある人が一定の要件と手続きを踏まえた上で適用できる制度です。青色申告を適用すると、それ以外の白色申告にはない様々な税務上の特典を受けることが可能となる。ただ残念ながら、この3つ以外の所得の方は青色申告の適用を受けられません。
●青色申告の5大特典
青色申告を適用した場合には、主に以下の5大特典の適用が受けられます。
◆青色申告特別控除
◆青色事業専従者給与
◆純損失の繰越と繰戻
◆貸倒引当金の適用
◆少額減価償却資産の特例 など
以下順番に見ていくことにしましょう。
●青色申告特別控除
青色申告特別控除には65万円控除と10万円控除があります。
事業所得、不動産所得については、複式簿記により記帳し、貸借対照表と損益計算書を確定申告書に添付すれば、基本的には最高65万円の特別控除が受けられます。
「複式簿記による記帳」なんて聞くと身の毛もよだつ(?)方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなに恐れる必要はありません。最近は市販の会計ソフトに入力していけば、自然と記帳ができるようになっていますし、会計ソフトもそれほど高価なものではなく、けっこう簡単に手に入りますので、やる気さえあれば65万円控除は充分可能なのです(ただし、不動産所得の場合には事業の規模により適用できない場合もあります)。
複式簿記による記帳をしない方や山林所得の方については、65万円控除はできませんが、10万円の特別控除ができるようになっています。ですから、「複式簿記なんて絶対にイヤだ!」という方はこの10万円控除で我慢してください。
●青色事業専従者給与
青色申告者の事業に専ら従事している親族には、給料を支払うことができます。その給料の金額を事前に届け出ておけば、そのうち適正金額については必要経費として認めてもらえます。それが青色事業専従者給与です。
ただし、その親族には以下のような要件があります。
(1) 青色申告者と生計を一にする親族であること
(2) その年の12/31現在で15歳以上であること
(3) 半年を越えてその事業に従事していること
白色申告の場合にも白色事業専従者給与が認められていますが、金額は年間50万円まで(配偶者の場合には86万円まで)とされています。もちろん青色申告だからといって、いくら給料を支払っても経費になるかといえば、そうではありません。あくまでその人の仕事内容などからみて適正な金額までです。
●純損失の繰越と繰戻
青色申告は赤字のときにも優遇されます。青色申告者は事業所得や不動産所得などが赤字になった場合には、その損失を翌年以後3年間繰り越すことができます。また、前年も青色申告をしていれば、損失の繰越とは逆に前年の所得から差し引き、所得税の還付を受けるという損失の繰戻しもできてしまいます。
●その他の特典
また、年間300万円以下を限度として、取得価額30万円未満の減価償却資産は全額経費に計上することができます。これも青色申告の魅力の1つです。
事業所得については、売掛金や貸付金などの債権の5.5%(金融業は3.3%)を貸倒引当金として計上することも認められています。
●青色申告の手続き
では最後に、青色申告を適用するための手続きを確認しておきましょう。青色申告の適用を受けるためには、まず適用を受けようとする年の3/15までに「青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。
例えば、平成19年分の確定申告から青色申告の適用を受けたい場合には、平成19年3月15日までに承認申請書の提出をしておかなければなりません。
平成19年分の確定申告は翌年平成20年2月16日から3月15日までの間ですが、その時に承認申請書を提出しても適用できるのは、翌年の平成20年分確定申告からとなってしまいます。後出しでは間に合いませんので、くれぐれも注意して下さい。尚、その年の1月16日以後に新たに事業を始めた方の提出期限は、開業の日から2ヶ月以内となります。また、青色専従者給与の支払を考えている場合には、「青色専従者給与に関する届出書」も一緒に提出しておきましょう。
(担当:村田)
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