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みなさん、節税するかどうかは任意だと思いますか?
私は会社や従業員のことを考えると、正しく賢く節税することは経営者にとって義務と考えています。
しかし実際、節税義務を果たしていない会社をいくつもみてきました。本人は節税をしたいのでしょうが、税法を知らないがために払わなくていい税金を払っています。

そのような方々に少しでもお役に立てれば、と思い執筆しました。

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。


節税対策集12 2004.4.1
決算直前の節税対策!
〜短期前払費用の活用パートT〜

▼前払費用とは?

前払費用というのは、税務上「一定の契約に基づき継続的に役務の提供を受けるために支出した費用のうち当該事業年度終了のときにおいてまだ提供を受けていない役務に対応するもの」です。

経理上は費用ではなく資産として計上することになっています。

そして、対象となる期間分についてのみ順次費用として取り崩していくことになります。つまり、お金は支払っていても、一度に費用にはできないということです。

▼短期前払費用とは?

しかし、その例外ともいえるのがこの「短期前払費用」です。
これは、前払費用ではあるが、支払った日から1年以内に役務(サービス)の提供を受ける分を支払った場合には、支払ったときの費用にしてもいいという取り扱いです。

この規定は決算対策としてはかなり使い道があります。
代表的な費用としては、生命保険料・リース料・地代家賃などがありますが、これらはほとんどのケースで前払いとして支払うことが多いものです。

▼例えば、事務所家賃を年払いすると・・・

事例で考えて見ましょう。

毎月の家賃が80万円あるとします。3月決算の会社は3月までに12ヵ月分の960万円を家賃として費用にしています。ここで、3月に賃貸借契約を年払いに変更して、翌12ヵ月分の960万円を家賃として家主に支払います。

この場合、その年の決算までに費用にできる家賃は24ヵ月分の1,920万円ということになるわけです。決算に与える影響がいかに大きいかが理解できるはずです。

ちなみに、「年払いをしたい」ということを家主にお話するときに合わせて1ケ月分ほどの家賃をまけてもらえないかという提案もしてみるといいでしょう。

家主としては、早期資金回収ができるのとその間退室リスクがなくなるわけですから歓迎されると思います。

▼要件とは?

ただし、短期前払費用を活用する場合には注意点もいくつかあります。

ひとつは、今後の決算でもこの処理を継続しなければならないということです。来期は利益がなさそうなので資産に計上しようということはできません。

また、借入金の利息についても同様の処理を行うことは可能なのですが、例えば、期末に借入金を実行し、その資金を定期預金などで運用することにより借入利息だけ早めに費用に計上し、受取利息は受け取ったときに収益に計上などという都合のいいことはできませんので、ご注意ください。

▼要件のまとめ

要件をまとめると・・・

1) 一定の契約に従って継続的に提供を受けること、要するに等質等量のサービスがその契約期間中継続的に提供されること 
  → 顧問料やCM広告代は原則として×   契約書の変更が必要

2) 支払日から1年以内に役務提供を受けるものであること 
→ 1年を超える前払いは×

3) 継続して短期前払費用として支出した事業年度の費用とすること
 → 今期のみ費用計上は×

4) 現実にその対価として支払ったものであること 
→ 決算後の支払いは×

5) 重要性の乏しい費用の前払いであること 
→ 原価の前払いは×

参考 法人税基本通達 2−2−14  ・短期の前払費用

要件は厳しいのですが、決算間際でも可能なので便利ですよね。

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