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   節税対策集

みなさん、節税するかどうかは任意だと思いますか?
私は会社や従業員のことを考えると、正しく賢く節税することは経営者にとって義務と考えています。
しかし実際、節税義務を果たしていない会社をいくつもみてきました。本人は節税をしたいのでしょうが、税法を知らないがために払わなくていい税金を払っています。

そのような方々に少しでもお役に立てれば、と思い執筆しました。

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。


節税対策集104 2006.10.7
資本金の3つの壁

▼資本金がたった50万円違うだけで・・・

先日お伺いした新規のお客様でこんなことがありました。決算書を見せて頂くと、資本金が「1,050万円」なのです。社長にお聞きしても「1,050万円」になった詳しい経緯は結局わからなかったのですが、それだけで毎年、税金が約14万円も高くなっていたのです。

そう、法人住民税の均等割です。資本金「1,050万円」が「1,000万円」になっただけで均等割が約14万円(注)も少なくなるのです。

(注)法人住民税の均等割は地方ごとに異なります。

▼資本金はいくらにすればよいのか

このように資本金の金額が変わると、均等割だけではなく、他にも影響する項目がたくさん出てきます。では資本金はいったいいくらにするのがよいのでしょうか。
税金面から考えた場合、資本金には大きく3つの「壁」があります。

■ 資本金1,000万円の壁
■ 資本金3,000万円の壁
■ 資本金1億円の壁

▼第一段階〜資本金1,000万円
まず最初は「資本金1,000万円の壁」です。これは以下の2つに影響します。
(1) 新設法人の消費税2事業年度免税
(2) 法人住民税の均等割
新規に法人を立ち上げる場合には、資本金1,000万円未満にすると、設立以後2事業年度は消費税が免税になります。また冒頭で紹介したとおり、1,000万円を超えると法人住民税の均等割が高くなります。

▼第二段階〜資本金3,000万円
次は「資本金3,000万円の壁」です。資本金3.000万円以下の法人は「特定中小企業者等」に該当します。特定中小企業者等の主な特例は、「中小企業者等が機械等を取得した場合等の特別控除」です。

これは中小企業者等が機械等を取得した場合に、その取得価額の7%(ただし法人税額の20%まで)を法人税額から直接控除できる特例です。資本金が3,000万円を超えると、資本金1億円以下であればリースした機械等については特別控除の適用が受けられますが、直接購入したものについては受けられなくなります。

▼第三段階〜資本金1億円
最後が「資本金1億円の壁」です。この壁が最も大きな分岐点となります。資本金1億円以下の法人は「中小企業者」として、資本金1億円超の法人に比べ、税務上様々な特例が受けられるためです。主なものを以下に列挙しておきます。

(1)法人税の計算上、軽減税率(22%)が適用できる。
(2)400万円以下の交際費の損金不算入割合が10%になる。
  (資本金1億円超では、交際費全額が損金不算入になる。)
(3)30万円未満の少額減価償却資産が全額損金算入できる。
  (ただし、年間300万円を限度とする。)
(4)特定同族会社の留保金課税
  @ 留保控除額の計算上、所得基準額の割合が50%になる。
A 留保控除額の計算上、自己資本比率基準額が使える。
(5)欠損金の繰戻還付が適用できる。
  (ただし、設立5年以内等の場合に限る。)
(6)各種特別償却、特別控除
(7)法人事業税の外形標準課税の対象外になる。
(8)法人住民税の均等割が少なくなる。
(9)原則国税局管轄から外れる(資本金1億円未満の場合)。

上記の特例を利用すれば、最大300万円以上もの節税をすることも不可能ではありません。また税務以外でも、信用保証協会の融資や中小企業退職金共済などを利用できる場合があります。

▼減資のススメ

この「3つの壁」を頭に入れながら、ご自分の会社の資本金について考えてみてください。資本金が上記の分岐点すれすれというような場合には、特に支障がなければ、一段階下の資本金にすることを検討してみても良いと思います。思わぬ節税が出来るかもしれません。

ただし、減資をするには株主総会の特別決議や債権者への公告等が必要ですので、株主はもちろん、取引先、金融機関等にも影響を及ぼします。決して節税のためだけにするものではないということを最後に付け加えておきます。

(担当:村田)

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